ショパン物語

第066回 久しぶりの演奏会

2006/05/05
ショパン物語 第66回

1、演奏会の報酬チケットの4分の3は、友人知人に買われ、あとはコネをもつ上流階級の人たちや名士で会場は埋まり、チケット代は、15フランと20フランで、当時の音楽会として最高の額(オペラの最高の席が12フラン)だった。この演奏会で、ショパンは6000フランという大金を手に入れ、経済的にも成功をおさめた。
これについてサンドは「ショパンは夏中、遊んで暮らせるお金を手にしました。2時間、手を動かしただけで6千数フランも・・・悪党ですわ(冗談めかして)」と異母兄への手紙に書いている。

2、プログラムの内容ショパンはマズルカ、ノクターンなど数曲と、バラード2番、ポロネーズOp40,スケルツォ2番を弾いた。ちなみに当時の演奏会では、主役の独奏者のほかに、歌手やその他の奏者も出演するのが慣わしであり、ショパンはヴァイオリストの伴奏もした。
演奏会の批評文はリストが筆をとり、賞賛したという。


林 倫恵子(はやしりえこ)

漫画家・ピアノ指導

ホームページ:http://www.rock.sannet.ne.jp/kiga2hon-dayo/
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