ステージへの後押し~指導者にできること・保護者にできること

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2019/01/24
ステージへの後押し~指導者にできること・保護者にできること

『舞台で演奏するのが成長の近道』それは分かっ ているけれど、どうしたら無理なく挑戦させることができるだろうか?もし、舞台で失敗したら?参加経験のない方をどうお誘いしたら?と、心配は尽きませんね。
今回は、「生徒が自ら」ステージに踏み出す後押しを行っている教室の事例や、先日12月におこなわれた「コンクール相談会」のレポートをご紹介します。今一度ステージに向けての後押しを考えてみませんか。
ピティナ・ピアノコンペティションの課題曲発表まであと一か月。お子さんを気持ちよくステージに送り出すためのアイデアを考えてみませんか。会員の方向けの要項優先発送についてもチェックをお忘れなく!

Tips
「生徒が自ら」ステージに踏み出す教室づくり
①発表会で先生から改めて表彰

コンクールやピアノステップに参加している子には、表彰状やトロフィーを発表会会場に持ってきてもらい、教室の皆さんの見守る中、ステージ上で改めて私から表彰します。

もちろん、舞台に参加した子への「頑張ったね」の意味合いですが、その場を見ることによって、コンクールなどに参加したことがない子は「自分も出てみたい」という気持ちを持つことができ、チャレンジする舞台への後押しになっています。(鎌田 裕子先生/練馬光が丘ステーション代表)

②言葉がけと環境づくり。あとは指導者自身が出演する!

私の教室では、継続表彰者の写真や証明書は教室の見えるところに飾り続けているので、誰もが皆ステップに参加し継続していくものだと思っているようです。そして「やっぱり舞台経験が多いと違うね!」と声をかけ続けることにより、生徒たちもチャレンジする自分に自信を持っているようです。

指導者が「やりなさい」と言っても生徒さんがやらないのは当たり前。ステージにチャレンジさせたかったら、まずは指導者自身がチャレンジしている姿を見せるのも大事です。『先生でも間違えるんだね(笑)』と言われるのもいいじゃないですか。(中野 雅子先生/郡山ステーション代表)

③発表会の曲で、もう一度

私の教室は出張レッスン専門です。忙しい生活の中の子どもたちですが、教室の仲間との気軽な「練習会」を挟みつつ、年2回の発表会に向けて曲を仕上げ、そして希望者はその後ピアノステップに同じ曲で参加します。もう一度ステージで、今度は知らない人やアドバイザーの先生にも聴いてもらおう、という流れにすると、負担も少なく気軽に参加でき、そして目標が設定され各段階でのステップアップが望めます。(根本 晴佳先生/指導会員)

Report
コンクール相談会(12/6@東京・巣鴨)

2018 年12 月6 日(木) 東音ホール(東京・巣鴨)にて、コンクールへの生徒さんの参加を検討されているピアノ指導者を対象として、コンクール相談会を実施しました。コンクールに向けての指導について、日ごろの疑問や不安などを交流会形式で共有しあい、相談役の講師からは、豊富な経験に基づいたアドバイスが送られました。当日の交流会で出た話題の中からいくつかご紹介いたします。

何人かの生徒がコンクールに参加する際に、良い結果の生徒と、思うような結果が出なかった生徒が出た場合、どのようにフォローすれば良いでしょうか。

ひとりひとりの生徒に対して、「生徒・保護者・先生」3人で1チームとし、それぞれの1チームずつに向き合うようにしています。他のチーム(生徒)と比べるのではなく、個々のチーム(生徒)で、 「あなたがどれだけがんばったか」という個人の成長にフォーカスするように心がけています。子ども自身よりも、保護者の方が落ち込んでいる場合も多いので、コンクールを経験したことで、どんな成長があったのか、保護者の方と一緒になって、その子の成長を確認しあえると良いですね。コンクールで良い結果を出せることは、もちろん素晴らしいことですが、思うような結果が出なかった時に、それを乗り越えて頑張れる力をつけられることも、貴重な経験だと思います。

数多くあるコンクール。どのように選ぶと良いのでしょうか?

課題曲の難易度、コンクールの開催時期、通過率の高さなどから、生徒によって合うコンクールを選んでいます。コンクールへの参加が初めての生徒さんには、例えば、課題曲が1曲で負担が少なく、通過率の高いコンクールから始めて、徐々に自信を付けて、課題曲4曲のコンペへ無理なく挑戦できるようになる場合もあります。また、コンクールへの参加を特に希望していなかった生徒さんでも、例えば本人の弾きたいポピュラーの課題曲で受けられるコンクールに参加し、ほかのコンクールへも興味を持つようになったケースもありました。各コンクールの特色を知って、上手に使い分けて、コンクールの参加を成長に活用できると良いですね。

コンクール前は、課題曲のレッスンと、通常の教材のレッスン、どのようなバランスでされていますか?

課題曲の曲数によっても変わってきますが、課題曲が1曲の場合や、直前になるまでは、できるだけ通常の教材も平行して進めることが多いです。(コンペの場合は曲数が多いので、1ヶ月くらい課題曲のみに集中することも)。最初はなかなか難しくても、コンペで、複数の課題曲を同時に仕上げることを経験することで、だんだん体力がついて、同時に何冊か進められるようになってきた生徒もいます。

◆ 相談役

長崎正子先生(新横浜ステーション代表)・中羽政美先生(板橋フレンドステーション代表)・福山奈々先生(市川ソレイユステーション代表)

開催予告
これからの相談会&勉強会
  • 31日(金)
  • 子どものピアノコンクール参加を考える保護者のための勉強会
  • 10:30~11:45
  • 浜離宮朝日ホール 小ホール
  • ピティナ会員:1,000円 参加者保護者:1,500円 一般:2,000円
  • 34日(月)
  • いまさら聞けない「コンクール相談会」@東京
  • 10:00~12:00
  • 東音ホール(東京豊島区/アクセス
  • 無料(要予約)
  • ピアノ指導者
  • 38日(金)
  • いまさら聞けない「コンクール相談会」@福岡
  • 10:00~11:45
  • JR博多シティ会議室 小会議室(J)
  • 無料(要予約)
  • ピアノ指導者
確認
入会手続きはお済みですか?

例年会員の皆様にはコンペティション参加要項の優先発送をさせていただいておりますが、本年も1月31日(木)中(郵送の場合は必着)にご入会いただいた場合、2月下旬からの参加要項優先発送の対象となります。(その後のご入会につきましては、要項発送は3/1以降順次発送となっております。) この機会のご入会検討をお勧めしております。

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3月号(2/20発売)には、コンペティション課題曲特集別冊付録つき。 (新規申し込みは1月31日ご入金分の方までが対象です)


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