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バッハ/Bach, Johann Sebastian
> 組曲 ヘ短調/Suite f-Moll
バッハ
: 組曲 ヘ短調
Bach, Johann Sebastian
: Suite f-Moll BWV 823
作品概要
楽章・曲名
演奏時間
譜例
1
前奏曲 Prelude
2分00秒
No Image
2
サラバンド Sarabande
2分30秒
No Image
3
ジーグ Gigue
2分30秒
No Image
出版情報
作曲年: 1708-14年 出版年: 1843年 初版出版地/出版社: Peters
作品解説
朝山 奈津子
2008年4月 執筆者:
朝山 奈津子
この作品はバッハの信奉者であった同時代のオルガニスト、J. P. ケルナーの音楽帖のみを唯一の資料とするため、真作であるか疑われている。しかし、現在のところ他の作曲者の作品であるとは証明されていない。また、音楽の内容から見てバッハの真作である可能性が充分に考えられる。バッハの作としてはそれほど初期というわけではなく、ヴァイマル時代の中頃で1714年(楽師長就任の年)以前とするのが定説となっている。
しかしいずれにせよ、この3つの楽章が組曲の断片であることには違いない。前奏曲-サラバンド-ジーグという組み合わせは当時の、またバッハのどんな組曲定型にも当てはまらないからである。
前奏曲は最初の8小節を主題(リフレイン)とするロンドである。3つの挿入部(クプレ)は同じバス進行(F-E-D-C)を持っている。これらは毎回細かな音型が徐々に増えてテンポアップし、3つめは遂に32分音符のみの無窮動風のものになる。
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サラバンドは上声と下声の対話によって進む。それは模倣や動機の労作ではなく、右手の上行形の問いかけに対して左がいつも同じ調子で下行形に呟くような、きわめて表出的な対話である。なお、この曲のようにダ・カーポ形式のサラバンドはバッハには他に例がない。
ジーグは、舞曲リズムと旋律を一手に担う右手に、左が和声的土台を単音で添えるというきわめて簡素なもの。この組曲がバッハの作でないとする根拠は、対位法とまったく無縁な、あまりに質素なジーグにある。実際、この楽章に限ってはバッハらしい響きであると自信を持って断言することはできない。
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