1784年にヴィーンで作曲された。この変奏曲のテーマは、「a-b-a」の楽句構造を持つ。トリルによる保続音楽特徴的な第6変奏、左右の手の交差が特徴的な第8変奏等、多様な変奏が次々と顔を見せる。とりわけ、前の変奏からカデンツァのような挿入楽句により橋渡しをされる第9変奏が描く美しい曲線、大規模な最終変奏が、この作品を規模の大きな変奏曲に仕立てている。モーツァルトは、この曲全体の最後で、既に他の変奏曲でも用いているテーマを回想させる手法を発展させ、再現した後にやや手を加えた形で示している。
■参考文献
Mozart “Variationen fur Klavier ” ed. Edwald Zimmermann, 1987