バッハ : トッカータ ホ短調 / Toccata e-Moll BWV 914

作品情報

解説
 導入、アレグロ、クロマティックな走句を披露するアダージョの3セクションによる前半楽章と、長大な主題を持つフーガ楽章から成る。
 前半は、トッカータに典型的な走句をもたず、比較的ゆるく控えめな始まり方をする。アレグロでは、冒頭で二つの主題が同時に提示され、明澄なテクスチュアながら二重フーガを展開する。これに半音階的な装飾をもつ華やかなアダージョが続く。
 フーガは、真作であるには違いないが、ナポリ音楽院に伝わる古い手稿資料にそっくりの主題を持つフーガがあり、バッハはこれを借用したと見られている。跳躍を繰り返す音型は、複数の弦をまたいで演奏するヴァイオリンの典型的な語法である。

(朝山奈津子 2007/7)


出版情報作曲年: 1707-13 出版年: 1839 初版出版地/出版社: Peters

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