作曲家解説
1.生涯
イギリス出身のドイツの作曲家、ダルベールの祖先はイタリア人で、アルベルティと血縁だという。父親はカルクブレンナーの弟子で、コヴェント・ガーデンでバレーの教師をしていたこともあった。この父親からわずかな手ほどきを受けたが、ダルベールはほぼ独学で音楽を学んだ。
ロンドンのニュー・ミュージック・スクールの奨学生となったことを機に、ルビンシテーインやリヒター、ブラームス、ハンスリックにその名が知られるようになった。リヒターにはリストを紹介してもらっている。
2.ピアニストとしてのダルベール
ヴィルトゥオーソとして、ベートーヴェン、リスト、ブラームス等の演奏に定評があった。また、バッハ演奏も高い評価を得ていた。
3.ピアノ作品
性格的小品が中核をなし、ダルベールの作品の中では最も充実した完成度をもつ。その一方で、比較的規模の大きいソナタ等の作品は、長大に過ぎる印象があるためか、現代においてはあまり演奏機会に恵まれていない。
ピアノ作品の他にも、舞台作品や歌曲がある。
■参考文献
HWIRTH, Helmut.
「タルベール,オイゲン(・フランシス・シャルル)」『ニューグローブ世界音楽大事典』長木,誠司(日本語訳),第10巻,313頁.