作曲家解説
J.S.バッハ、ヘンデルと同年、イタリアに生まれた。父親はナポリ楽派の創始者として重要視される作曲家、アレッサンドロ・スカルラッティ。少年時代に始まる音楽活動の前半期はオペラや教会音楽が主な作品である。500余曲を数える「ソナタ」は後半生、ポルトガル王女マリア=バルバラ(後にスペイン王妃)の教育目的で作曲された練習曲である。急速な同音連打や大きな跳躍進行など、当時としては極めて斬新な鍵盤音楽の演奏技巧を開発した。スカルラッティの「ソナタ」は主にチェンバロで弾かれることを想定して作られたものであり、現代ピアノで弾く際には、ピアノ音楽への「翻訳」を行なうセンスが必要となろう。なお、ほとんどが単一楽章で短い曲であるため、ピアニストのアンコールピースとして演奏されることも多い。