無念の想いをバネに、楽しく元気に!

A1級
小林りら さん

★演奏曲目★

安倍 美穂:「放課後のソナチネ」より 終わりのチャイム

◆どのようにしてピアノを始められたのですか?

幼稚園の先生にあこがれて、「先生のように弾いてみたい!」と思ったのがきっかけでした。ちょうど、幼稚園の放課後にピアノ教室が開かれていて、そこでレッスンを受けてみたことが始まりです。

◆ピアノ教室を開いている幼稚園もあるのですね。では、その先生に今も習われているのですか?

いえ、いま習っている先生は、年長さんの頃に、ピティナ・ピアノ教室紹介を通じて出会いました。

◆ピティナ経由だったのですね、ご利用ありがとうございます。ということは、先生に勧められてコンペティションに出場されたのでしょうか?

そうですね。先生の生徒さんは、皆さんピティナを受けていたし、家族でもコンペに出ることで成長できるのではないかと話し合っていたので、去年、初めて受けてみました。

◆では、去年に引き続き今年も出場されたのは、先生やご家族のご意向だったのでしょうか。

いえ、今年は、私自身、絶対に出たかったんです。実は去年、2つの地区で本選に進むことができたのですが、本選前に体調を崩してしまって、どちらも棄権したんです。それが悔しくて悲しくて……。絶対に今年はリベンジしようって思って。

◆無念の想いをバネに、今年は金賞を取ることができて本当におめでとうございます。コンペにおいて課題曲の選択が大事なポイントだと思いますが、今年の曲目はどのようにして選ばれたのですか?

ありがとうございます! まず始めに、決勝用の課題曲を除く13曲は、先生からの指示で、すべて譜読みして弾けるようにしました。それで練習をしていくうちに、自分の希望を伝えながら、先生に、私に合うものを選んでもらいました。

◆13曲すべてを弾けるようにするところから始めるなんて、大変な努力でしたね。結果的に、ご希望通りの曲になったのですか?

すべての課題曲を練習するのはとても大変でしたし、最終的に選んだものは、自分の弾きたい曲とは違うものもありました。でも、弾いていくうちに段々と好きになっていきました。

◆それは素晴らしいですね。好きな曲とそうでない曲とでは、練習のモチベーションも全然違うものですよね。それでめでたく予選を通過されました後は、どのような練習をされたのですか?

私の家にはアップライトしかないので、予選通過後は、楽器店で練習室を借りて、グランドピアノでの練習をひたすらしました。

◆普段の練習より本番と近い環境ということで、練習にも集中できそうですね。決勝ではバイエルも加わりましたが、そちらの練習はいかがでしたでしょうか。

実は、バイエルは譜読みはしていたのですが、1回も先生にレッスンで見てもらったことがなかったんです……。決勝までの10日間は、毎日1時間のレッスンをしてもらって、ほとんどバイエルの練習に費やしました。

◆10日で仕上げられたのですか! 練習漬けの日々が想像できます。それだけに、受賞時はさぞ嬉しいお気持ちになれたのではないでしょうか。

もう「びっくり!」という言葉に尽きます。自分では割と上手に弾けたかなと思っていたんですけれど、それでもベスト賞に入れたらいいな、という気持ちでした。でもベスト賞では名前が呼ばれず、私の両隣の席の人が他の賞を獲得されていたので、すっかり落ち込んでいました。そこで最後に自分の名前が呼ばれて、本当に嬉しかったです! 先生もとても驚かれたようで、涙を流して喜んでくださいました。

◆見事、昨年のリベンジを果たせたというわけですね。おめでとうございました。受賞されると、すぐに3月の入賞者記念コンサートの曲目を決めなくてはならないのですが、ここではどのようにして選ばれたのですか?

安倍美穂先生作曲の「放課後のソナチネ」を演奏するんですけれど、この曲は楽しくて元気なところが私に合っている、という理由で、先生に選んでいただきました。

◆なるほど、先生が。邦人作品を演奏されるのですね。今、練習はいかがでしょうか。

リズムがとても難しくて、今まで弾いたことのないタイプの曲なので、苦労しています。うまくコツをつかむために、カスタネットを使ったリズム練習もしています。

◆リズム練習には他の楽器も採り入れるんですね。当日の演奏が楽しみです。

ありがとうございます。2年前、母と入賞者記念コンサートを聴きに行ったとき、皆さん、とても上手で、すごく感動したんです。その舞台に私も立てることになったので、聴く人の心に響くような、素敵な演奏ができるように頑張ります!

◆素敵な意気込みをありがとうございます! 最後に、次の目標に向けての抱負をお願いします。

来年のコンペではB級に出場する予定です。来年のコンペも楽しくピアノが弾けるよう、先生とお教室のみんなと一緒に頑張りたいです。

(取材日:2013/11/10)