第14回:守谷市立松ヶ丘小学校 2006年1月23日(月)

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2006/01/23

今回は茨城県守谷市にある松ヶ丘小学校の4年生のクラスへ、ピアノの佐藤展子さんと、クラリネットの春澤真由美さんがお隣の埼玉から、開通したばかりのつくばエキスプレスで参上。雪のちらつく寒い日に、あたたかい音楽のコミュニケーションが通った。「ミッキーマウス・マーチ」のかわいらしい合奏、そして「この星に生まれて」という合唱曲を共演した。「夢は必ず叶うから...」この歌詞のように、このクラスの生徒の中にも、夢への道のりが見えてきただろうか。


音楽を通してお友達になるって?

質問コーナーでは、"ピアニスト""クラリネット奏者"を、自分たちの延長にある1人の人間として何とか理解しようと、さまざまな質問が投げかけられた。

「佐藤さんや春澤さんにとって、ピアノやクラリネットは、どんな存在ですか?」という質問も。"楽器"というものがどんなに大切な存在で、大事にしなければならないか、そしてもう友達のような感覚だということを話すと今度は、「他にお友達はいますか?」という質問が。どうやら、楽器とばかり向き合って、他の"人間"の友達と、音楽をやっている人はどのようにつきあっているのかということに興味が向いたらしい。

佐藤さんと春澤さんはその子どもの心をちゃんと受け止め、「人間のお友達もたくさんいます。みんなと同じように、おしゃべりするようなお友達もいるし、それから、音楽を通じた仲間というのもたくさんできます。ピアノは1人でも弾けるけれど、今日みたいに春澤さんと一緒にデュオをやったり、他の楽器の人とアンサンブルをしたり、オーケストラと一緒に演奏する時には、一度に本当にたくさんの人と一緒になります。そういう時、お話をするだけでなくて、私たちは、音楽を通してお話をすることができます。」 「今日も、私がこう吹きたいなーと思って吹いていると、佐藤さんがそれを感じてあわせてくれます。そうやって、言葉を出さなくても演奏しながら心が通じる時が、すごくうれしいです。」と語る。

今回、生徒さんたちからたくさんの感想文が寄せられ、そして見学された保護者の方からも感想をいただいた。保護者の方も、子どもたちの反応や出てくる質問に新鮮な驚きを覚え、またご自身でもクラスコンサートを楽しんでおられた様子もわかる。その一部をご紹介しよう。


生徒さんの感想から~がんばったから、ほめてもらえてうれしかった!~

演奏してもらった曲はCDなどで聴いたことがありました。でも、生で聴くのとは違いました。それに、グランドピアノやクラリネットのあんなに近くで聴くなんてことも今までなかったので、とてもいい体験になったと思います。私は、もっともっとピアノや木管楽器のことが知りたくて、家に帰ってからそのことに関する本を読みました。そして前よりも音楽が好きになりました。(4年1組)

最初に聞いた「幻想即興曲」は、大好きな曲であんなに近くでひいている所を見たのははじめてでした。しかも中の部品を見ながら曲を聞くとおもしろい動きを部品がしていました。(4年2組)

佐藤先生のピアノは、とてもはやくきれいな音が出て、こんなふうにピアノがひけたら楽しいだろうな、と思いました。(4年3組)

私は、クラリネットと同じ仲間のリコーダーを、少し好きになれた気がします。(4年1組)

ミッキーマウス・マーチは、木琴、リコーダー、オルガン、ピアノ、クラリネットの5つの音があわせあってきれいでした。(4年3組)

佐藤先生の演奏をきいて、もっともっとピアノが好きになりました。私も3才にピアノを始めたので、たくさん練習してうまくなりたいです。クラリネットは、春澤先生の演奏をきいて、中学高校とすいそう楽部に入って、クラリネットをやってみたくなりました。(4年3組)

質問タイムでは、わからないことをはっきりとこたえていただいて、ありがとうございました。(4年3組)

まゆみ先生と、のりこ先生でいっしょに演奏する時が一番感動しました。なんであんなに、つられないでひいたり、ふいたりできるんだろうと思います。(4年3組)

私たちは、2人のために「ミッキーマウスマーチ」を、何ども、何ども、練習してきました。そして「この星に生まれて」も何ども練習しました。私は、のりこ先生と、まゆみ先生にほめられて、とっても、うれしかったです。(4年3組)

佐藤先生、春澤先生のいい所は、ピアノやクラリネットをやめないという強い心があるというところが、先生のいいところです。(4年3組)

ピアノのけんばんをひいた時の、ピアノの中のようすをはじめてみました。とても楽しかったです。(4年3組)

「この星に生まれて」でも、いっしょに演奏してくれたから、気持ちよく歌えました。それにとても嬉しかったです。(4年2組)

クラリネットは、すごい速さでふけてすごいなあと思いました。「息を長くしてふけるなんて、苦しくないのかな。」と思いました。(4年2組)

私もピアノをならっています。自分が好きな曲はいっぱい練習してどんどんひけるようになるけど、知らない曲とかなかなかひけないと練習するのがいやになって、全然ひけるようにならなくて、弾けるようになるとうれしくて練習も何回もします。でも、最後の質問の時に、佐藤先生も春澤先生も毎日3時間は練習しているときいて、私もなかなかひけるようにならなくても、がんばって練習するようにがんばります。

最後にぼくたちがやったリコーダーと歌はまんぞくしてもらえましたか?こちらは、いくらまんぞくと言っても足りません。本当にありがとうございました。(4年1組)


保護者の方から~子どもたちの質問に驚きました~

グランドピアノの周りに集まって、弦の動きを見られたので、ピアノを身近に感じられました。私も子どもたちと同じ様に楽しめました。

子どもたちの質問が大人っぽかったことにも驚きました。ピアノやクラリネットがどんな存在か?とか、やめたいと思ったことはあるか?とか、一端のインタビュアーのようでした。

仕事を一日休んで「学校クラスコンサート」に参加できてとても感動しました。

春澤先生のクラリネットポルカの指使いはびっくりで、低音~高音がすばらしかったです。すごい肺活量!ミッキーマウスマーチで共演できて、子ども達も良い記念になりますね。「この星に生まれて」はジィーンときてしまいました。


演奏者紹介

♪ ピアノ 佐藤 展子(さとう のりこ)
東京音楽大学ピアノ演奏家コースを経て、2002年同大学院修士課程修了。在学中、特待生奨学金を得る。 1997年モーツァルテウム音楽院サマーアカデミーに奨学金を得て参加、A.ヤシンスキ氏に師事。 1998年彩の国埼玉新進音楽家オーディションに合格。マラソンコンサートに出演。 2000年卒業演奏会、讀賣新人演奏会に出演。東京音楽大学シンフォニーオーケストラと共演。英国王立音楽院に奨学金を得て短期留学、C.ベンソン氏に師事。 2001年ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ受賞。 2002年沼尻竜典氏指揮・日本フィルハーモニー交響楽団と共演。
♪ クラリネット 春澤 真由美(はるさわ まゆみ)
国立音楽大学卒業。中学・高校と全日本吹奏楽コンクール、全日本アンサンブルコンテスト全国大会で3年連続金賞等数々受賞。
1989年、ベルギーで開催されたプレ・ユーロ・ジャパンの演奏旅行に参加。1997年、1999年、2000年、パリ・オペラ座のスーパーソリスト、J.F.ヴェルディエ氏のフランス夏期講習会に参加。 2000年、第5回日本クラリネットコンクール入賞。彩の国新進音楽家オーディション合格。2001年、彩の国アーティスト・デビューコンサートに出演。現在、小・中学校でのリサイタルや吹奏楽指導、またソリストとして活動中。

プログラム

ショパン「幻想即興曲(ピアノ)
シューマン「トロイメライ」(ピアノ)
シュライナー「インマークライナー」(クラリネット)
ポーランド民謡「クラリネットポルカ」(クラリネット)
J.ドット「ミッキーマウス・マーチ」(合奏)
杉本竜一「この星に生まれて」

協力:守谷市立松ヶ丘小学校/守谷市/主催・問合:ピティナ学校クラスコンサート係
☆松ヶ丘小学校の学校便りに掲載されました。

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