コンペ結果特集号発売! ~学年別にみる参加傾向

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2016/10/07
コンペ結果特集号発売! ~学年別にみる参加傾向

10月に入り、まだ暑い日も少なくありませんが、雨が上がるたびに秋空を感じる季節となり、今年もコンペ結果特集号が発売となりました。
今年のコンペティションは、過去最高の参加人数を記録しましたので、学年別にデータを分析し、どのような学年の方の人数が増えているのか、参加傾向を探ってみました。
あなたに合ったコンペに取り組むヒントを見つけてみてください。

表紙イメージ

学年別の参加人数前年比
ソロ デュオ 全体
前年比 前年比 前年比
未就学児(4~6歳) 106.9% 116.9% 107.7%
小1(7歳) 114.0% 107% 113%
小2(8歳) 105.6% 116% 107%
小3(9歳) 100.2% 132% 104%
小4(10歳) 103.6% 111% 105%
小5(11歳) 98.3% 101% 99%
小6(12歳) 96.3% 104% 98%
中1(13歳) 99.5% 101% 100%
中2(14歳) 93.1% 105% 96%
中3(15歳) 115.5% 104% 112%
高1(16歳) 112.7% 90% 106%
高2(17歳) 106.7% 91% 102%
高3(18歳) 94.4% 95% 95%
19歳以上 101.7% 85% 98%
合計 103.0% 106.0% 103.8%

学年別の傾向
未就学児

ソロも連弾も増加していますが、特に連弾は前年比116%と、大きく増えています。連弾プレ初級が出来たことで、未就学児にとっても取り組みやすいレベルの課題曲となり、2人でステージに上がることのできる、また兄弟や上の学年のお友達と取り組めて心強くもある、連弾で初めてのコンペティションにチャレンジするという方が増えているのかもしれません。

未就学児の連弾参加数推移
未就学児の連弾参加数推移
小学1年生

今年は特にソロ部門A1級の増加が目立ちました。今年初参加の方が多かったのか、2年目以上の方が多かったのか、内訳を調べてみると、ともに増加していましたが、特に初参加の方の増加率が高かったようです。A1級の中では、小学1年生は下の学年になりますが、 同じ級に2年連続で参加した方が予選通過率が高くなるというデータが出ていますので、今年、小1で初参加された方にとっては、来年小2で参加した時に、より結果に結びつきやすいのではないでしょうか。

小学1年生のA1級参加内訳
小学1年生のA1級参加内訳
小学2年生

ソロ(A1級)、連弾(連弾プレ初級)ともに級の中で一番上の学年となり、参加しやすい学年と言えるでしょう。ソロと連弾の併願者数を調べてみると、昨年よりも併願した人が多い結果となりましたので、ソロだけでなく連弾でも参加しようという方が増えているようです。

小学2年生ソロと連弾の併願者数
小学2年生ソロと連弾の併願者数
小学3年生

特に連弾参加の増加が目立ちました。昨年、連弾プレ初級が出来、小学2年生の参加者数が増えていましたので、小2の時に連弾を経験した人が、小3でも連弾を継続参加しているケースが多くなっているのではないか、と調べてみると、2年連続で連弾に参加した人が増加していました。

2年連続で連弾に参加した小学3年生
2年連続で連弾に参加した小学3年生
小学4年生

ソロ部門B級のここ数年間の参加数推移を調べてみると、小学4年生の数は年々増えています。小4は、B級で一番上の学年で参加しやすい学年でもあり、学習塾や他の習い事との両立が課題となりはじめる年齢でもあるため、自分のペースで参加を検討できるソロ部門に参加が検討しやすいと言えるのかもしれません。

小学4年生のB級参加者数推移
小学4年生のB級参加者数推移
小学5年生・小学6年生

ソロは少し減少し、連弾が増加しているという、小5・小6ともに同じ傾向が出ています。その中でもよく比較してみると、小5はソロの減少幅が少ない一方、連弾の増加幅も少なく、小6はソロの減少幅が大きい一方、連弾の増加幅は大きいという興味深いデータとなりました。小5・小6は、中学受験に向けて準備する方も増え、ピアノと勉強の両立に悩む方も多くなりますが、ソロの課題曲曲数(予選2曲+本選2曲)の準備が時間的に厳しくなる場合にも、連弾(予選1曲+本選1曲)を活用することで、コンペへの参加を継続しやすくなるのではないでしょうか。

ソロ・連弾の参加者数
中学1年生・中学2年生

中学生になると、部活動や勉強が本格的になり、小学生の頃と比べると、生活時間の変わる人が多いのではないでしょうか。変化の時期ですが、中学1年生は全体で前年比100%でした。詳しく内訳をみると、中1・中2ともにソロではE級への飛び級参加が増えており、連弾は全体的に参加者数が増加しています。課題曲の中に、気に入った曲があるから飛び級するという選択肢もありそうです。連弾に参加している人は、ピアノの継続年数が長いというデータも出ていますので、連弾を上手く活用しながら、中学生になってもピアノを継続している方が増えているようです。

参加経験による継続参加の比較

デュオ部門への参加が継続的なコンペティションへの参加につながることがわかります。

デュオ部門への参加経験 継続参加年数
あり 4.45年
なし 2.57年年
中学3年生

今年の注目ポイント!に掲載しています。

高校1年生~3年生

学生生活の忙しい高校生にも関わらず、今年はE・F級ともに参加者数が増加しました。全体の数としてみると減少している高校3年生も、F級の参加人数を見ると、増加しています。この要因を探るひとつの手立てとして、昨年と今年のE・F級参加者が、過去にA2級に参加したことがあったかどうか、A2級参加経験率を調べてみました。すると、昨年のE・F級参加者よりも、今年の方がA2級に参加したことのある方の割合が高いという結果となりました。A2級からコンペに参加し、E・F級まで継続している人が増えているという傾向かもしれません。

E・F級参加者のA2級参加経験率

今年の注目ポイント
中学3年生の増加!

勉強や部活動で学校生活が忙しくなる中高生の参加が増えたのが、今年の特に注目すべきポイントです。受験も控えている中学3年生が、Jカテゴリーを活用することによって、コンペへの参加を継続されています。

インタビュー
好きな曲でチャレンジできる喜び
新岡春陽さん 兵庫県在住 中学3年生 第40回ピティナ・ピアノコンペティション グランミューズ部門Jカテゴリー本選優秀賞受賞。福井達子先生に師事

昨年までは課題曲のあるD級でコンペティションに参加していましたが、今年は、他のステージのために準備していた曲がとても気に入り、得意な自由曲で参加できるJカテゴリーでコンペにチャレンジしました。中学3年生で、受験勉強も忙しい学年なので、帰宅してから音出しのできる早めの時間をピアノ練習に、夜の時間を勉強に充て、時間帯によって意識的に時間の使い方を分けることにより、ピアノと勉強、両立しながらも、メリハリをつけて取り組むことも出来たと思います。また、練習する曲も得意で好きな曲でしたので、ピアノに向かう気持ちもより前向きになり、それが良い結果に繋がったのではないかと思います。コンペ当日は、今まで参加していた課題曲の部門では、同じ曲を多くの人が弾く独特の緊張感を感じていましたが、グランミューズ部門では、参加者によって自由に選ばれた様々な曲を聴けるので、違った意味で良い刺激を受けることもでき、とても良い経験ができました。コンペ参加で得られた自信と経験を活かして、これからもピアノに自分のペースで向き合っていきたいと思います。

ピアノに自分らしく取り組む
福井達子先生 ピティナ正会員 兵庫県

今年のコンペティションのグランミューズ部門には11名の生徒が参加し、そのうち3名は中学3年生でJカテゴリーにチャレンジしました。中学3年生は、受験や部活動等、学生生活の中でもとりわけ忙しい学年ですが、自由曲でチャレンジできるJカテゴリーは、自分に合った曲で、自分のペースで取り組むことができるので、勉強とコンペ参加を両立しやすい部門だと思います。多忙な中でも、不参加という選択を取るのではなく、それぞれ自分に合った方法でコンペに参加することは、長い目で見た時に、ピアノを生涯続けていく継続の力になりますね。私の教室では、将来の進路に関わらず、受験時期も休みなくピアノを続けている生徒がほとんどです。ピアノが伸びるときには、不思議と勉強の成績も伸びるようで、ピアノをお休みしてしまうのではなく、レッスンのペースをコントロールしながら、勉強とピアノを並行して頑張っていけるように心がけています。受験時期も継続して乗り切るためには、小学生の間の基礎力が大事であり、中学生でピティナ・コンペをチャレンジしていけるところまでのピアノ力をしっかり身につけていること自体、素晴らしいことです。そしてコンペにおいては、各人の長所を活かせる方法で取り組み、成果が出せると達成感も得られ、自信にもつながりますし、ピアノを通じて自信を得ることは、ピアノ以外の部分にも良い影響があると思っています。Jカテゴリーへの参加は、中学3年生という忙しくもあり、多感な思春期という大切な時期に、自分らしく努力し、表現し、人間力を総合的に高めることのできる絶好のチャンスではないでしょうか。


未就学~小学校低学年 連弾の増加

昨年から連弾プレ初級が新設され、未就学や小学校低学年の方が連弾により参加しやすくなりました。連弾に取り組む際、必ず考えなければならないのが、誰とペアを組むのか、というペア組み。連弾プレ初級(小2以下)ペアの学年組み合わせを調べてみたところ、級の中で一番上の学年同士である、小2同士のペアが最も多いという結果でした。小学生では同学年ペアが多い一方、未就学児は、同学年ペアも学年差ペアも、ほぼ同じ数のようです。特に未就学児にとっては、学年差ペア(上の学年の生徒と組むこと)で組むことは、効果が高いのかもしれません。

インタビュー
年の差が生み出す効果
大川香織先生 ピティナ指導会員 東京都 第40回ピティナ・ピアノコンペティション連弾プレ初級入賞者コンサート出演の小口瑛太郎さん(小2)・辻楓希さん(年長)ペアを指導

兄弟ではない生徒同士の連弾ペアを組むにあたって、学年差があるペアの場合でも、多くは1学年差までがほとんどでしたが、小口君(小2)と辻君(年長)ペアについては、下の学年である辻君は、体格が良く、能力の高いタイプであったこと、上の学年である小口君は、テクニックも安定していて、崩れにくいタイプであったこと、また2人の仲がとても良いこと、を考慮して、2学年差でペアを組んでみることにしました。私は連弾の指導の際、まずは2人共にプリモ・セコンド両方のパートを譜読みさせており、1人ずつパートごとのレッスンをしている時には気が付かなかったのですが、いざ2人で合わせを始めてみると、「2学年の差」を感じることが多々ありました。まだ未就学児と小学校低学年のペアでしたので、同学年や1学年差に比べると、お互いに音のバランスや、呼吸の取り方など、歩み寄る距離感が難しく感じることもありましたが、2人共とても感性が豊かなので、上の学年の子が、よく聴いて引っ張っていってあげるようになったり、逆に下の学年の子にとっても、すぐ隣でリードしてもらえたりと、お互いに「聴く耳」を持ち、アンサンブルする力がついたように思います。何より、本人達がとても仲が良く、練習中も本当に楽しそうでしたので、それぞれの個性をよく見て、うまくペア組みできると、年の差はハンディキャップではなく、お互いにとって良い効果が生まれるのではないかと感じております。


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