連弾で成長するコンペの取り組み方

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2016/02/05
連弾で成長するコンペの取り組み方

今年のコンペティション課題曲発表まであと1ヶ月を切りました。どんな課題曲か楽しみにされている方、課題曲が発表されたら、すぐに練習に取り掛かろう!と意気込んでいる方、様々にコンペティションに向けてエンジンをあたためている時期ではないかと思います。今の時期に、「もし連弾で参加するとしたら、誰とやってみようかな」と思いを巡らせてみるのも良いのではないでしょうか。連弾に取り組むと、ソロだけでは得られない成長を感じる方が多いようです。連弾を通して、技術的にも精神的にもさらに磨きをかけてみませんか?

参加者インタビュー
コンペ初参加!
連弾プレ初級

お互いの良いところ探しが出来るきっかけに

去川晶子さん(小2)・去川雄介さん(小2) 栃木県在住

2015年第39回ピティナ・ピアノコンペティション連弾プレ初級本選奨励賞

昨年、連弾プレ初級とソロA1級で、初めてコンペティションに参加しました。 それまで、ステージでの演奏経験は、ピアノ教室の発表会だけで、コンクールは初めてだったので、一人でステージに立たなければならないソロだけでなく、双子の姉弟一緒に取り組める連弾にも挑戦しました。また、私達夫婦がオーケストラに所属していたこともあり、人と一緒に演奏するアンサンブルの楽しさを知ってもらいたいという思いもありました。

双子のせいか、これまでは何かにつけて、お互いに「負けたくない」というライバル意識が強く、「私が、僕が」と言う場面が多く見られたのですが、連弾の練習をしているうちに二人の気持ちが一つになってきたように思います。 性格も演奏スタイルも正反対の二人の性格を熟知した友香先生が、それぞれの長所を生かすようなご指導をしてくださり、徐々に雰囲気が盛り上がっていきました。普段は喧嘩ばかりしている二人でしたが、連弾の練習の時だけは「レッスンでここ注意されたよね。」とか「ここどういうふうに弾いたらもりあがるだろう。」とお互いに弾きあって意見を言い合ったりして、予選本選と回数を重ねるごとに曲がまとまってきました。
また、ソロの練習でもお互いに聴き合ってアドバイスをするようになり、相手を尊重していいところを吸収し合える場面が増えてきました。
連弾を通してお互いに成長し合えたのはもちろん、音楽の楽しみが広がる良いきっかけになったのではないかと思います。(去川晶子さん・雄介さんのお母様談)

指導者の佐藤友香先生より (指導会員・栃木県在住)

2015年コンペティション初指導で、ピティナ新人指導者賞

晶子ちゃんと雄介君は初めてのコンペ参加でしたのでソロだけでの参加では緊張感が増しますし、とても仲の良い双子でライバル意識も人一倍強かったので、連弾を通して二人が楽しみながら同じ目標に向かってピアノを上達する事ができれば、またそれが一人で立ち向かうソロのステージでの場慣れや今後のステージ経験に繋がればと思い、連弾プレ初級への参加をお薦め致しました。

連弾に取り組むようになってからは、お互いに褒めあったり補いあったりしながら二人はもちろんの事、二人のご両親も含めみんなで一致団結する事が出来、ソロとは違った達成感があった事と思います。
初めての参加でしたので二人にとって予選を通過した事はとても喜ばしく、もっともっと上手に弾きたい!と二人の意識が一緒に変わり始めてからは私も驚くほどお互いの音によく耳を傾ける事が出来たり、息もピッタリ合わせられるようになっていきました。
またソロでもライバル意識よりも素直にお互いの応援をする事が出来るようになり、近くで見ていてとても素敵な姉弟、家族だと思いました。

二人の指導を通して私自身も気付かされる事が多く、これからもピアノを通して子供たちにいろんな事を教えていきたいと再確認する事もでき、晶子ちゃんと雄介君が仲良く連弾をする様子を見て「次は私達も出たい」とお教室内のお友達同士で次のコンペでは連弾で参加したいという生徒さんが増えています!

連弾初参加!
連弾初級

ソロでも相乗効果!連弾で一緒に頑張れる経験

相武擢斗
相武擢斗さん(小4) 兵庫県在住

2015年第39回ピティナ・ピアノコンペティションにおいて岨 杏咲奈さん(小3)と連弾初級金賞、ならびにソロ部門B級銅賞

低学年の頃から、先生に連弾のご提案は頂いていたものの、なかなか機会なく実現できていませんでした。しかし以前から、ソロで力を伸ばしている方は、連弾経験のある方が多いように感じており、小3の年に杏咲奈ちゃんとの連弾でのコンペ参加のお話をいただき、半年間お互いにソロとの併願を検討していた時に、妹との連弾の機会があり、そこで楽しい経験が得られ、連弾の参加も決めました。

ソロでは呼吸を意識しながら弾くのが苦手で、コンクールではそれがネックで結果につながらないこともありました。先生に説明されても、自分で練習しても、なかなか理解することが出来ず、突っ走ってしまいがちだったのが、連弾では、相手の動きや呼吸を感じて演奏することが自然と学べ、ようやく理解することができたように思います。二人気持ちをひとつにして合わせなくてはならないので、音の出し方や左右のバランスなども勉強できました。

それだけでなく、パートナーの杏咲奈ちゃんも同じソロ部門B級に参加していて、連弾合わせの時にいつもソロの弾き合いをし、お互いに良い所を誉めあったり、刺激をもらったりすることも出来ました。彼女は何度も全国大会に出場している実力者だったので、「ソロでも一緒に全国大会に行きたい!」という気持ちも芽生え、またその気持ちは杏咲奈ちゃんも持っていてくれたようで、杏咲奈ちゃんのお母様も、「今までより練習をがんばれた」と仰っていましたので、お互いにソロへの励みにもなったようです。

いつもは、あと少しの頑張りができず、演奏の方もあと一歩のことが多々ありましたが、昨年はそのあと一歩に踏み込んで練習できたと思います。ソロと連弾の両立は大変でしたが、連弾は和気あいあいと楽しく気分転換にもなり、ソロの方も、お互いに一緒に頑張れたことが、良い結果に繋がったと思っています。 (相武擢斗さんのお母様談)

上級初参加!
連弾上級

連弾の楽しさが上達の原動力に

齊藤 優奈西 優香子
齊藤優奈さん(中3)・西 優香子さん(中3) 広島県在住

2015年ピティナ・ピアノコンペティション連弾上級金賞

私たちは、小6の頃からペアを組み、連弾中級での参加経験はありましたが、上級は昨年が初めてでした。西先生の教室では、小さい頃から連弾の取り組みがあり、発表会などでも門下生同士で連弾の機会に恵まれていて、教室内に「連弾=楽しい」という印象が定着し、みんな連弾が大好きです。

昔から連弾が大好きなので、「連弾やりたい!」という熱意に駆られ、忙しい中学校生活の中でも、連弾へのエネルギーは格別のものがあります。なかなか合わせられない時には、相手がどのように来ても対応できるように自分のパートを完璧にしておいたり(優香子さん)、レッスンのビデオを入念にチェックして相手のパートも頭に入れたり(優奈さん)と、各自で精いっぱい出来る練習内容を工夫します。合わせ練習が出来る時には、相手の音楽をよく聴き、合わせ、感じることを大切にし、テンポ設定等の検討をしっかり行うようにしています。練習状況に応じて、その時出来ることに集中する力や、上手くいくまで我慢して続ける努力と精神力は、勉強もピアノも共通しているので、ピアノで得た力は勉強にも活かされるはずだと思います。

一人で弾くのはものすごく緊張するけれど、連弾だと緊張が半減し、逆にステージが楽しめます。(優香子さん)自分と違う音楽性の相手と一つの音楽を作ることで学べることが大変多いです。(優奈さん)
「そして何より、とにかく連弾は楽しい!」

 

連弾を通して、優香子さんは人に伝えようという表現力と客観的な耳が育ち、優奈さんも自分の世界(いつもそつなく綺麗に)という殻を破って表現に幅が出てきたように思います。 身近にできるアンサンブルとして、連弾は楽しみながら自然に呼吸や客観性が学べると思います。(指導者の西佳子先生より)

指導者インタビュー
2人だからこそできること
瀬尾久仁先生・加藤真一郎先生 瀬尾久仁先生・加藤真一郎先生(ピティナ正会員)

2016年3月2日 第40回ピティナ・ピアノコンペティション課題曲説明会デュオ部門講師

ひとりで遊ぶのも楽しいものですが、ふたりで遊ぶのはもっと楽しいですよね。
演奏は「play」、遊びです。
ピアノが1台あって2人のピアニストがいるだけで、手軽にはじめることのできる連弾にはひとりで弾くのとは違った楽しさがあります。

ピアノソロは、例えば弦・管楽器や声楽とは違って、一人でたくさんの役割(メロディー・伴奏など)を同時にしなくてはならない「一人オーケストラ」といえます。つまり必要になるのは「一人アンサンブル能力」とも言えるでしょう。一台のピアノを2人で隣り合って弾きあい、聴きあう連弾は、最もこの能力を伸ばしてくれます。 また、しばしば鍵盤を弾くことに意識が偏ってしまい、音をよく聴けていないことがあります。連弾では絶対に相手の音を聴かないと演奏できませんから(聴かないとずれたりバランスが悪くなったりします)、この「ピアノの音をよく聴く」という訓練はソロを弾くために必ず有益となるでしょう。

連弾をするということは、考えもキャラクターも違う2人の人間がひとつの音楽をつくっていくことですから、ただ弾くばかりではなく、それぞれが作品や音楽に対してどう思っているか、よく話し合うことが大切です。相手に伝えようとすれば自分の考えをよりはっきり持たなくてはいけませんし、逆に自分では思いもよらないアイデアを相手から聞けて、ソロではなかなか得られない刺激を受けられるはずですよ。

瀬尾先生・加藤先生の演奏や解説が聴ける!

お二人が講師を務められる課題曲説明会デュオ部門
(2016年3月2日(水) 浜離宮朝日ホール 小ホール)

ソロの課題曲も2人で学べる!
多喜靖美先生多喜靖美先生(ピティナ正会員)

ソロの課題曲は、コンクール本番ではもちろん1人で演奏するわけですが、練習の過程では、2人で弾いてみると立体的な音楽づくりに効果的です。ソロ曲を2人以上で演奏(練習)してみる方法としては、大きく2通りあります。

1つ目は、元のソロ楽譜をパートごとに分解して、2人以上で分担して弾いてみる方法。例えば、右手パートと左手パートに分けて2人で弾いてみることも出来ますし、曲によっては更に細分化して、1音ずつ4パートくらいに分けることも可能です。2つ目は、1人で元のソロ曲をそのまま弾き、他の誰か(先生等)に伴奏を付けてもらう方法です。これは、伴奏を新たに即興あるいは作曲する必要がありますが、効果的な伴奏を加えることで、和声感や拍子感、音楽の流れなど感じやすくなります。

今年のアナリーゼ楽譜では、私の執筆した曲に、パートに分けた楽譜や、伴奏譜を掲載していますので、練習過程で是非活用してみてください。ソロの曲も先生やお友達と一緒に楽しく学ぶことで、きっと一人で向かう舞台も、より楽しく迎えられるのではないでしょうか。

2016年ピティナ・ピアノコンペティション アナリーゼ楽譜
※3月1日発売
  • Vol.1 指導の手引・A1級・B級・連弾初級
  • Vol.2C級・連弾中級A・連弾中級B
  • Vol.3D級・E級・F級・連弾上級
各巻2,000円
参考楽譜

この度1月に出版された『ブルグミュラー25の練習曲 100のレッスン・レシピ アンサンブル譜付き』(東音企画刊)には、多喜先生アレンジのアンサンブルや連弾伴奏譜が掲載されています。

  • あくまでアレンジ例の紹介であり、2016年コンペティション課題曲関連の紹介ではありません
はじめから連弾に取り組む人が増加!

昨年、小学2年生までが参加できる、「連弾プレ初級」が誕生しました。この背景には、近年「ピアノを習い始めたら、はやく連弾に取り組みたい!」という方が多い、という事実があります。下記は、コンペに初めて参加する人が、デュオで参加している割合を示した年度別のグラフです。近年、「はじめから連弾」で参加する人が増えていることが良く分かります。特に、連弾プレ初級を設立した2015年は急増しました。初めてコンペに参加を検討されている方にとって、「お友達や兄弟といっしょに、連弾からコンペに参加してみる」という選択肢もありそうです。

コンペ初年度からデュオ参加率

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