誰と?どう?コンペに挑戦する?~いまから出来る、目標に向かう道筋~

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2015/02/06
誰と?どう?コンペに挑戦する?~いまから出来る、目標へ向かう道筋~

2月に入り、コンペティション課題曲発表まで、あと1ヶ月を切りました。ソロで参加する場合、舞台に上がる時は一人ですが、その本番の瞬間まで、先生や親御さん、兄弟や友達など、誰かの応援やサポートを受けて頑張っている方が多いのではないでしょうか?
今回の特集では、先生・保護者・兄弟や友達 という「人」の視点から、コンペに向かう様々な道筋をご紹介します。コンペまでの目標やスケジュールを書き込んだり、練習の進捗を記録できる『がんばりシート』とシールもご用意しました。(無料でダウンロードできます)
「今年は、誰と、どう頑張るか?」課題曲発表までの今の時期に、思いを巡らせて、コンペに向けて気持ちを高めてみてはいかがでしょうか?


1.先生と ~練習のポイント~

コンペまでのレッスン、課題曲が発表されてからの練習は、どこがポイントなのでしょうか?初参加の方が多いA2級と、塾で忙しくなる方が多い小学校高学年対象のC級について、お二人の先生にコンペまでの準備について、お聞きしました。お二人のお話に共通しているポイントは、「読譜!」のようです。

未就学児くらい(A2級の頃)
斉藤浩子先生
国立音楽大学ピアノ専攻卒業。ピティナ正会員、ピティナ豊洲CANALステーション代表、クレッシェンド音楽教室主宰。2014年ピティナ・ピアノコンペティションA2級の指導において予選通過者数最多。

私の主宰するクレッシェンド音楽教室では、最初に読譜力をしっかりつけるレッスンをしています。ご入会いただいた後約1年間で初見で簡単な伴奏つきの曲を弾けるまでになります。
そこまで教材が進んだ生徒さんに、年齢に合わせたコンクールやステップ参加をお勧めしています。A2級は未就学児ですから、年少からスタートして年中に参加、年中からスタートして年長に参加することになります。A2級(未就学児)でコンペに参加することで、ピアノを弾く楽しみを知ることができ、小学生になってもさらに上のレベルを目指してピティナコンペを受け続けることが多いです。

コンペに向けて曲を練習するペースは、生徒さんそれぞれで違っています。初参加の方は、自分でペースを作ることが難しいですし、基本的なことがまだ出来ない部分も多いので、仕上げまでに時間がかかります。一方、何度かピティナに参加している経験者は、自分でペース作りができ、自分で簡単なアーティキュレーションを付けた読譜までできるため、その分、仕上げも早くなります。自分である程度深いところまで読譜ができる力は、コンクールのように、ある一定期間時間をかけて1曲を仕上げていくことで、身に付いていきます。

A2級は、課題曲も短いのですが、時間をかけた奥深い練習が必要です。とは言ってもA2級はまだ未就学児なので、コンペ本番までに飽きてしまわないように、ステップ参加など短期の目標を作ったりして、メリハリをつけるようにしています。まだ練習の習慣のつかない小さなお子様でも、コンクールのような本番があることで、練習を習慣化できます。また目標に向かう計画力や、緊張に立ち向かう精神力など、人間力が身に付く、とても良い成長の機会だと思います。一度参加してみると、「次はトロフィーが欲しい!」というような次回への目標や、「もっと上手になりたい」という意欲も生まれてきますので、子どもの成長に合わせて、コンクールという機会を上手に活用したいものですね。

コンクールに参加すると、何カ月も同じ曲を練習する為、教材が進まないと心配されるご両親もいらっしゃいますが、実はコンクールに挑戦することが教材を早く進める最善の方法だと思います。クレッシェンド音楽教室では、昨年も様々なコンクールに100人を越す生徒さんが参加しました。コンクール挑戦の間は、課題曲中心のレッスンになり、通常の教材を進めることができませんが、コンクールに挑戦することでテクニックや表現力が一気にあがりますので、終了後に教材もどんどん進みます。毎年12月~2月にある発表会では、コンクールに参加した生徒さんが難易度の高い曲を表現豊かに完成度も高く演奏しているのを見るとコンクール参加の効果の高さを感じます。

  • ムジカノーヴァ2月号(現在発売中)「自宅練習あるある改善作戦」に斉藤先生の読譜のポイントについて掲載されています。
小学校高学年くらい(C級の頃)
添田みつえ先生
 国立音大卒、当協会正会員、経堂メロディステーション代表。 2014年ピティナ・ピアノコンペティションC級の指導において予選通過者数最多。

私の教室では、受験生も他の教室から移って来たばかりの生徒も、例外なく全員がコンペに参加しています。C級くらいになると、課題曲も難しくなりますので、普段練習している曲がそのレベルに達していない生徒もいますが、そういった生徒には、指導者が譜読みの時点で、数小節ずつ横で弾きながらしっかりサポートすることにより、全員が4期の曲を仕上げることが出来ています。読譜が完了できれば、「この曲弾けた!」と自信になりますので、そこまでしっかりサポートすることが肝心ですね。力のある生徒は、毎週何曲も譜読みしてくるようなペースですので、その場合には、4曲にとどまらず、課題曲全部を弾いてみて、最終的にその中から合う曲を選んでコンペに申込をしています。譜読みが早くなると、それだけ曲の仕上げも余裕をもって深めることができますので、読譜のスピードは、力の付いていく大切なポイントですね。
 C級は中学受験をする生徒にとっては、ちょうど受験と重なる時期になりますが、私が何十年も指導してきた生徒を見ていると、ピアノも続けていることで、受験もうまくいくケースがほとんどのように思います。ピアノを弾くことで、頭の回転もよくなり、リフレッシュできますので、勉強にも良い影響が出るのでしょうね。塾や勉強が忙しい中でも、コンペに参加し、ピアノと両立できるのは、集中力や計画性が優れている証拠。ぜひピアノも勉強も続けて頑張って欲しいと思います。


2.お父さん、お母さんと~目標とサポート~

子どもが自分で頑張りたい気持ちを応援する「がんばりシート&シール」をご用意しました。目標や練習の記録、気持ちを書き込んだり、シールを貼ったりして使うことができます。ダウンロードして印刷し、楽譜などに貼ってお使いください。

コンペに向けて子どもが頑張ろうとするときに、何より保護者の方のサポートは欠かせないものと思います。サポートする時のポイントは?先生から保護者の方へのメッセージをお伺いしました。

保護者の方へ
重野美樹先生
エリザベト音楽大学卒、同専攻科修、元広島音楽高校非常勤講師、当協会正会員、広島マカロンステーション代表、バスティン研究会広島代表、一般財団法人生涯学習開発財団 認定コーチ

子どもがコンペに参加する際、親御さんは「頑張ってほしい」という気持ちのあまり、ついつい熱が入り過ぎて、他の子と比べたり、焦ったり、子どもを叱ったり・・・ということは無いでしょうか?私自身、二人の娘の母親でもありますので、その「親の方が頑張り過ぎてしまう」気持ちは、とてもよく分かります。子どもが自主的に、自ら考えて取り組んでくれるようになると、親としては嬉しいですよね。そのためにはまず、親である私たちが子どもを信じて、子どもの意志に任せる気持ちが大切です。子どもの心に寄り添いつつ、程よい距離感でサポートできると良いですよね。 今回、このページからダウンロードできる「がんばりシート」は、コンペに向けて、自分で目標を立てたり、目標を見直しながら、練習を頑張る気持ちを盛り上げることのできる、ひとつの方法だと思います。ポイントは「ここで目標を見直してみよう」というシールがあるところ。一度立てた目標は、何度でも更新してOK!たとえば予選の1ヶ月くらい前になったら、「予選が終わったら次の目標は何にする?」と、目標地点を常に先に置きながら、燃え尽き症候群にならないように目標を更新するのがオススメです。
子どもの大好きなシールが付いていますので、こういったツールを使って、上手に子どもの自主性を尊重しつつ、子どもの頑張りを応援してあげたいですね。


がんばりシート ダウンロード 目標やスケジュールを書き込んだり、練習の記録に!
がんばりシートダウンロード
シール(枠線あり)
  • A4用紙に印刷し、はさみで切って糊付けしてお使いください。
ダウンロード
シール(枠線なし)ダウンロード
  • 原寸サイズ(100%)で印刷してください。「ページに合わせる」という印刷オプションからチェックを外してください。

記入例(クリックで拡大)
使用例

シートを使い始める前に目標を書き込んでみましょう。「目標見直し」というシールがありますので、時々目標を見直してみるのも良いですね。

選曲したら、バロック~近現代のシールがありますので、曲目を記入してみましょう。4つの枠がありますが、4曲書いても良いし、作曲家名と曲目を2枠に分けて2曲を書くこともできます。
連弾の課題曲には、「予選」「本選」のシールを使ってください。

「/」には日付を記入し、左側の枠には予定や練習のポイントを、右側の枠には「できた!」などのシールを貼ってみましょう。毎日付けても良いし、練習が出来た日、レッスンの日に限定して付けるなど、自由に使い方を考えてみましょう。左側の枠を全てシールで埋めてみるのもOK!

シートがいっぱいになったら、その時の気持ちや次のシートで達成したい目標など、少し立ち止まって考えてみましょう。


3.友達・兄弟と~連弾のすすめ~

一番近くで支え合う方法、それは連弾です!連弾の経験はソロ演奏にも活きるだけでなく、同じ目標に向かえる相手の存在は、大きいものです。姉妹、友達で、それぞれ同じ相手と長く連弾を続けられているペア二組に、連弾を続けて良かったことをお聞きしました。

姉妹ペア
森愛花さん(中2)・森真菜実さん(高1)愛知県
2007年~2014年まで毎年、連弾初級Aから上級まで全ての級に参加。2008年連弾初級A、2009年連弾初級Bで全国決勝大会入選、本選での受賞多数。大林裕子先生に師事

小さな頃は、練習中は喧嘩をしている時間の方が多いくらいでしたが、近ごろでは喧嘩は全くなくなり、二人で「ああしよう、こうしよう」と相談しながら練習に取り組めるようになりました。姉妹で連弾できることの良さは、何といっても家の中でパッと顔を合わせれば、すぐに練習が出来るところですね。コンペ当日の朝も、サッと家で合わせていくことができますので、必然的に合わせの時間は多く確保できると思います。連弾でペアを組んでいる期間が長くなるにつれ、お互いの呼吸が自然に合ってきているのを感じます。曲の終わりで鍵盤から手を離す時に、高さまでピタッと揃うことがあり、長く続けているからこその「阿吽の呼吸」を感じることも多いですね。連弾は、相手と隣り合って弾きますので、お互いに隣に居てくれる安心感は、物理的な距離だけでなく、精神的にも近くでサポートし合える関係が築けているのではないかなと思っています。

※お二人のお母様 森紫織先生(ピティナ指導会員)談
友達ペア
羽場侑奈さん(高1)・池内友音さん(中2) 愛知県
2007年~2014年まで連弾初級Aから上級まで全ての級に参加。2011年連弾中級で全国決勝大会奨励賞受賞、本選での受賞多数。奥村真先生、堀井志保先生に師事

小さい頃から連弾を続けているので、ソロだけでなく、連弾でもコンペに参加するのが習慣のようになっています。「今年もコンペ頑張ろうね」とコンペに向けて連弾の準備をすることは、自分たちの中でとても自然なことですね。連弾は、とにかく楽しい!ソロでは、一人で舞台に上がるので緊張しますが、連弾では友だちと一緒なので心強く緊張もほぐれます。そして、練習から本番まで楽しみながらできることが、長い間続けられている一番の理由だと思います。また、連弾を経験していることが、歌や管楽器の伴奏をする時にも役立っていると感じます。相手と呼吸を合わせることや、空気の感じ方は長く続けてきた連弾で得られたものだと思います。長く同じペアで続けてきたからこそ分かる呼吸や、イメージなどを大切に、これからも連弾を楽しみながら続けていきたいと思います。

  • 羽場侑奈さん談

「連弾プレ初級」が誕生!

低年齢層から積極的にデュオ部門を活用して頂けるよう、現行の連弾初級Aより低い小学2年生以下を対象とした「連弾プレ初級」を新設いたします。また、それにともない連弾各級の名称・年齢制限を下記の通り変更いたします。早くから連弾を経験させたい方はもちろん、まずはお友達と一緒に楽しんでという方まで、ぜひご活用下さい。(課題曲は3月1日に発表いたします。)
連弾プレ初級については、ソロ部門A2級と同様に地区本選をファイナルとして、地区本選成績優秀者はA2級入賞者記念コンサートに出演予定です。

各級名称と参加資格
デュオ部門の徹底活用術(2013年4月に掲載の記事)
  

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