【A2級指導の手引】楽譜を読み解く力の育て方~導入編

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2012/03/16
ソロ部門 A2級 指導の手引 楽譜を読み解く力の育て方~導入編 「がくふと仲よしになろう楽譜の模様読み指導法~ 江崎 光世
※2011年度第35回ピティナ・ピアノコンペティション課題曲アナリーゼ特有 Vol.1に掲載
◆ A2級からの楽譜読み

楽譜をアナリーゼし、楽曲の構成を理解すると、音符は単なる「羅列」ではなく、「意味のあるフレーズや音」であることが分かり、演奏に活かすことが出来ます。
将来、生徒が自分の力でアナリーゼを理解し、音楽を作り出せる素地を育てるために、A2級レベル時代に楽譜と仲良くなり、譜読みぎらいにならない子供に育てたいですね。
A2 級のレベル段階での「適期教育」(発達段階によって学習・指導内容を変化して導く教育)を活かした『楽譜と仲良くする指導法の例~楽譜の模様読み指導法』で、楽譜の中の宝探しの面白さを興味付けできると効果的です。お試しください。


● A2 級時代(4・5 歳)の特徴
※個人差はつきものです
1.
与えられたリズムの刺激に対して
積極的に反応する時代
2.
音感訓練・聴音訓練に効果的な時代
3.
演奏技術導入適期(聴いて―歌って―弾く教育)
4.
運動能力の発達に伴い、聞こえた音楽を模倣する力が発達
5.
音楽を身につける最も適切な時期
Ⅰ .『目から』~楽譜を読む(アナリーゼの前段階)

A2 級レベルの場合には、まず指導者や保護者が一緒にやってみると良いでしょう。

1.楽譜に歌詞をつけてみる
楽譜に歌詞をつけてみる
子どもに親しみのある単語を中心に歌詞をつけてみると、子どもにとって歌いやすく、よりフレーズをとらえやすくなる
同じフレーズは、同じ歌詞をあてはめる
2.楽譜に色分けをする
楽譜に色分けをする
生徒と一緒に色分けする場合
「同じ歌詞がどこに出てきたか、楽譜を見ながら探してみましょう」
「同じ言葉(フレーズ)の小節に色をつけましょう」
言葉と音楽語彙を結びつけるために2 小節単位で
A・B・Aの形式を確認する
3.「問いのフレーズ」「答えのフレーズ」を楽譜に書きこむ
4.A. B. A 等の形式を確認する
子どもに分かりやすくするために、A・B・A の代わりに果物などのイラストを使うと良い。将来的には、A・B・Aの形式理解に移行する。
6. 旋律のラインをなぞってみる
旋律のラインをなぞってみる
楽譜の模様が、より視覚的に分かりやすくなり、子どもにとっても、旋律の上昇・ 下降など、曲のクライマックスを意識しやすくなる。

Ⅱ .『耳から・手から』~楽譜を音、演奏につなげる
1. 指導者が弾いて聴かせる
  • 良い例と悪い例を2 通り弾いてみる
  • 理想に近い演奏を与えてみる
  • 1 音1 音 単なる音並べ的に弾いてみる
  • 楽譜に書いてあることと、逆に弾いてみる
2. 生徒に比較演奏させてみる
  • 先生と生徒で、または右手・左手でなどで分担奏してみる
  • アーティキュレーションを変えてみる ⇒ 表情の違いに気付く
  • 休符の部分を伸ばして弾いてみる ⇒ 休符を意識できる
  • 3 連符の場合は、歌詞を歌いながら弾いてみる ⇒ リズムが崩れにくくなる

Ⅲ . レッスンでの実践例

 楽譜を見ながら、生徒に次のような質問をしてみましょう。
 質問を投げかけてみることで、生徒が自ら考え理解し、より良い演奏表現へと一歩ずつ近づくことでしょう。この他にも、指導者オリジナルの質問をつくり、生徒と一緒に楽譜の宝探しをしてみてはいかがでしょう?

◆解説・譜例をPDFでご覧いただけます

【解説・アナリーゼ】江崎 光世(えさきみつよ)
国立音大卒、ピティナ理事、運営委員 コンペ課題曲選定委員会委員長、PTNA 横浜アンサンブルアソシエステーション代表
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