ハワイに広げた音楽の希望、ハワイで芽生えた現代曲への関心/生熊茜さん(高3・2009年度福田靖子賞奨励賞)

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2010/06/01
ハワイ(アメリカ)
<ハワイ>ハワイに広げた音楽の希望、ハワイで芽生えた現代曲への関心生熊茜さん(高3・2009年度福田靖子賞奨励賞)

第5回目となるフェスティバル。ピアノを習う現地の子も多く参加し、コンクールのレベルも年々向上。

青い海と空がひろがる常夏の島、ハワイ。生熊茜さん(高3)は、現地在住ピアニストの中道リサ先生のご招待により、第5回アロハ国際ピアノフェスティバルに参加しました。開催期間は6月12日~19日、会場はハワイ・コンベンション・センター。中道先生のほか、上仲典子先生、ショーン・ボトキン、サラ・ビュークナー、ノーマン・クリーガーなどのピアニストによるワークショップやリサイタル、受講生を対象としたコンクールが同時開催されました。海外での演奏は初めてとは思えないほど、落ち着いた見事な演奏を披露した生熊さん。その8日間で生熊さんが得たものは?

海外で初めての演奏、声をかけられて


「海外での演奏は初めて」という生熊さんですが、ワイキキ・ビーチから程近い会場コンベンション・センターに集まった聴衆の温かい雰囲気も手伝い、初日からリラックスしてステージに臨みます。まずコンクール*(ソロ・ヤングアーティスト部門)では、バッハの平均律、熱情ソナタ、ショパンのエチュード、サン・サーンス=リストの「死の舞踏」を演奏し、見事に優勝!またヤング・アーティスト・コンサートではベートーヴェンの熱情ソナタを披露し、拍手喝采を浴びました。
(※コンクールは年齢別に5部門に分かれており、ヤングアーティスト部門は19~25歳対象)

演奏後に多くの聴衆から話しかけられた生熊さん。「聴衆の皆さんは温かく私を迎えてくださいました。ほとんど英単語だけの私に、分かりやすい英語で会話してくださいました」と振り返ります。
また日本から同行された上仲典子先生(正会員)は、「素晴らしいテクニックと驚異的な集中力で聴衆を魅了し、講師陣をはじめ、現地の方々より大絶賛でした。子供達の中には茜ファンがたくさんでき、特に現地に住んでいる日本人の子供達は、我がことのように誇らしそうでした」。

高まる現代曲への関心

ハワイの子供たちに希望を広げると同時に、生熊さんにとっても意識の変化がありました。それは現代曲に対する関心の高まり。「私は不協和音や不規則なリズムが苦手でしたが、ゲスト・アーティストのサラ・ビュクナー先生(Sara Buechner)が演奏なさっていたのを聴いたのと、また先生から現代曲に関するアドヴァイス頂き、今後もっと挑戦したいと思いました」。
ビュクナー先生は1980年代チャイコフスキーやエリーザベト王妃国際コンクールなどで入賞を果たし、現代曲を含む幅広いレパートリーを持つピアニスト。同フェスティバルのオープニング・コンサートでは、カナダや日本人作曲家の現代曲などを披露し、生熊さんにもジャズ風の曲など数曲薦めて下さったそうです。
生熊さんは「今後は色々な分野を万遍なく勉強し、近現代曲も含めてレパートリーを広げていきたいです」と、新たに視野が広がったことを伺わせました。

休みの日にはビーチを歩いたり、ショッピングセンターに出かけたり、ハワイの街並を楽しんだ様子。帰国後は、ピアノはもちろんのこと、英語の勉強も頑張っているそうです。
2001年(B級本選優秀賞)からピティナを受け始め、2006年にJr.G級金賞、福田靖子賞は2回目の挑戦で奨励賞に輝くなど、着実にステップアップを果たしている生熊さん。このフェスティバル経験を糧に、自分の進路を見据えながら、またしっかりと次の一歩を踏み出していることでしょう。

<コラム>フェスティバル開催で、現地のレベルもアップ~上仲典子先生(正会員)

アロハ・ピアノフェスティバルも5回目を終えましたが、おかげさまで年々充実し、レベルも上がってきているように思います。第1回目から毎年参加している現地の子が、今年、ハワイ初、ジュリアードのプリプリカレッジに合格し、マーティン・キャニン先生のもとで勉強することになりました。このフェスティバルが始まってから、現地の先生方の意識も変わり、マスタークラスなども頻繁に行われるようになったそうで、子供達がより良いピアノ教育を受ける土壌が、少しずつできてきたように思います。PTNAから派遣して頂きましたお2人の生徒さん方(2008年・小塩真愛さん、2010年・生熊茜さん)の存在も、大いに刺激になったようです。本当に感謝いたしております。


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