ピティナ・ピアノコンペティション作文コンテスト結果発表

今年度、初の実施となりましたピティナ・ピアノコンペティション作文コンテストに、53通の応募をいただき、厳正なる審査の結果、13作品の入賞が決定いたしました。
コンペティションに取り組む熱い気持ちや、本番までのあたたかいストーリーが伝わってくる、たくさんの作文をご応募いただき、ありがとうございました。

結果速報と合わせて、特選(ピティナ会長賞)に選ばれました作文(全文)をご紹介します。
他、特選作品は、2018年度コンペ要項に、入賞作品は、2018年1月以降にWEBページにて全文を掲載の予定です。

入賞作品
タイトル 氏名 学年 参加級名
特選(ピティナ会長賞) 手の指の骨折で始まったぼくのコンペ 秋池 総太 小3 B級
特選 ひときれのパイナップル 中谷 優愛 小2 A1級
特選 ピアノは伝えてくれる 鈴木 天 中1 D級
準特選 ピアノのかみさまへ 藤井 一加 幼長 A2級
準特選 ピアノと子育て 吉田 祐子 連弾中級B
準特選 人生初のコンクールは暑かった 名取 典子 B2カテゴリー
Dカテゴリー
入選 42のおはなし 伊藤 帆香 幼長 A2級
入選 くやしい思い出 潟山 古都美 小2 連弾プレ初級
入選 先生へのプレゼント 岩垂 紗希 小4 B級
入選 伝えようとする気持ちと感しゃの心で 西森 葉音 小4 B級
入選 音作りにかんぱい! 長谷川 美藍 小4 C級
連弾初級
入選 心を込めて、自分の精一杯を 宮澤 亜純奈 小5 C級
入選 本気を生み出すコンペへの参加(暗譜の壁を乗り越えて) 岸川 薫 A2カテゴリー
審査
  • ピティナ理事 江崎光世
  • ピティナ理事 林苑子
  • ピティナ専務理事 福田成康
  • ピティナ事務局長 加藤哲礼
  • ピティナ本部事務局
作文:特選(ピティナ会長賞)
秋池 総太
手の指の骨折で始まったぼくのコンペ
秋池 総太(埼玉県・小学3年生・B級に参加)

あと一週間で予選だ。そう思って、一生けん命に練習していた6月。放か後に友だちと遊んでからピアノをやろうと思っていた。ドッヂボールしていたが、右手の小指、5番の指がいたくなったので、よく見たらどんどんむらさき色になっていった。お母さんと病いんに行った。レントゲンをとってもらった。 「骨折ですね。治るまで8週間くらいかな。」

とおいしゃさんに言われた。ぼくの小指はギプスでこていされて、ほうたいがグルグルとまかれている。お母さんが病いんの先生にピアノはいつからひけるのか、ギプスはいつとれるのか聞いていたら、
「骨折した指を使わないならピアノをひいてもいいよ。」と言われた。

ぼくは右手の5番の指を使わずにピアノをひくなんてできないと思った。あと少しで予選だけど、どうしよう。どうしよう。と考えていたら、かなしくてなみだが出てきた。骨折のいたさよりも、コンペをあきらめるのがいやだった。ぼくは病いんの先生の話を思い出した。

「お母さん。右手の指番号、5をつかわないでひけるようにかえてほしいんだけど。」とぼくはおねがいした。

ぼくの予選の曲は、クレメンティのソナチネとショスタコーヴィチのぜんまいじかけのお人形だ。お母さんはくやしい気持ちはわかるけど、小指を使わずにひくなんて大変だよと言ったけど、やれるところまでがんばってみようか。とぼくの練習を見てくれた。

ソナチネは3小せつめのレガートも5をつかわずに4番でひくので指をしっかり広げる練習をした。てん開部の前のスケールのさいごのドの音も1番でひくから、ちょうやく練習をたくさんやった。

ぜんまいじかけのお人形もさいごのところは2の指からシドレミファミレドと21234321とひくように変こうしたので、ふてん練習をいつもよりたくさんがんばった。右手がふべんな分、左手もよく歌ってひけるように今までよりも一つ一つの音をていねいにひくようにした。

そして、ついに一つめの予選の日になった。ケガしてから一週間、毎日がんばったけど通過はできなかった。その日、いただいたこうひょう用紙をよく読んで、フレーズや音のつくり方など、次の予選までにお母さんとピアノの先生のレッスンで、ギプスをしていても小指が使えなくても、それをかんじさせない演奏にしていこうとがんばった。

二つ目の予選。優秀賞で通過だった。今年のコンペはあきらめようと思っていたけど、両手合わせて9本の指だからこそ気づいたぼくの弱点をレッスンしてくださった村上直行先生と、あきらめずに練習につきあってくれたお母さん、本当にありがとうございました。

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