4.当日のレポート

客席の様子

今回開催した指導実技デモンストレーションは、ピティナ・ピアノ指導者検定第3課程の中で行っている指導実技の試験の形態をほとんどそのままベテラン講師が実践する、という全く新しい試み。普段は審査を行っている立場の先生方が10分、15分という限られた時間の中で、ほぼ初対面の生徒さんのレッスンを行った。極力試験の形態と条件をそろえる、というポリシーのもと、会場にはスタッフによるタイムキーパーが控え、制限時間が来ると容赦なくベルが「チーン!」と鳴るスタイル。ベテラン講師とはいえ、まだまだ言い足りなかったと苦笑する先生方の姿に会場には楽しげな笑いも生まれていた。
当日の講師と生徒さんのご感想を多数頂戴したので、ここにご紹介させて頂きます。

※動画:7/2更新 全レッスンのハイライト動画をアップしました。このページの下の部分、あるいはYouTubeチャンネルからご覧下さい。
第1部第2部第3部

第1部 (初級及び中級の指導実技デモンストレーション)
【初級】 池川礼子先生横山 真子先生江夏 範明先生丸山 京子先生渡部 由記子先生
【中級】金子 勝子先生海老原 直美先生西畑 久美子先生佐々木 恵子先生  
【初級】 池川 礼子先生 /生徒:浅倉 美幸(小2)
曲目/カバレフスキー:小さい歌 Op.27-2   動画
楽譜の構成、息(呼吸)の取り方、空間=休符の感じ方響きのある音に対する指先の意識を重点的にレッスンしました。 はじめの質問の答えをうまく引き出せなかったので調子が狂ってしまいましたが、音のタッチの仕方を少し追求したことだけでも残ってくれたらよかったなーと思います。自分のレッスンは反省しきり、ですがいろいろな先生の適切、的確なレッスン、素晴らしかったです。かなり個性が出ていました。
【初級】 横山 真子先生 /生徒:森部 碧(小1)
曲目/テレマン:ガヴォット   動画
舞曲のリズム感を加える事、フレーズピークを認識させ表現させること、指がまだやわらかいので、少し重みをのせて発音できるテクニックをつけるための練習方法を教えました。基本的にきちんと学んでいる生徒さんだったので、更にホールで響きを出し、それを聴いて聴衆に伝えることを加えさせたかったのです。
小1にしてはとてもしっかりしていておりこうさんでした。10分なのであまり深くはレッスンできませんでしたが、レッスンにきちんとついてきてくれたので良いモデル生でした。
◆ 生徒コメント
とても楽しかったです。緊張もしないで弾けました。これからも練習頑張ります。ありがとうございました。
【保護者の方より】指が弱く、音が浮いてしまうのが課題でしたが、具体的に練習方法を教えていただき、大変参考になりました。レッスンはとてもわかりやすく楽しく拝見いたしました。本人にもよい経験だったと思います。ありがとうございました。
【普段ご指導頂いている先生より】何より生徒がレッスン中、楽しそうでピアノに向かっていた事が印象的でした。横山先生の明るく楽しい雰囲気で「ガボット」のノリもつかめた様です。短い時間の中で瞬時に、生徒の長所、短所を見極め、世とコロミェーチは子供にわかる言葉で褒めてくださり、弱い所に対して具体的な練習方法を提示して下さり、本人もとてもわかりやすかったようです。 とても勉強になるレッスンを体験させていただき、本当にありがとうございました。

【初級】 江夏 範明先生 /生徒:岡本 香音(小2)
曲目/クーラウ:ソナチネ op.55-2 第2楽章 動画
曲の構成、形式とフレージング、左右のバランスと左手の役割、和音の上声を聞き上声を出すタッチを説明しました。
生徒さんは、先生の話によく反応し、自分の音がよく聞けるお子さんでした。自然な音楽性もあり、10分のレッスンを有効な時間とできたと思います。小2なのにしっかりしていて驚きました。10分のレッスン時間は短く、直してあげるところまではいかなかったのが残念。
【初級】 丸山 京子先生 /生徒:池永 佳穂(小2)
曲目/ベートーヴェン:ソナチネ ト長調 第2楽章(ソナチネ第2巻 第10番) 動画
左右の音のバランス、呼吸の変化(音楽の流れにあわせた)を教えましたが、時間切れで中途半端に終わってしまいました。
生徒さんは素直に反応してくれたと思います。音楽の流れを感覚的に捉えて音作りとする経験がまだ浅いので、これから伸びしろの多い生徒さんと思いました。短時間内にまとめることの難しさを痛感しました。多くの先生方のレッスンのひとコマに触れ、とても勉強になりました。
【初級】 渡部 由記子先生 /生徒:佐藤 花音(小1)
曲目/バスティン:かわいい犬(バスティン先生のお気に入り1) 動画
強弱の変化の付け方、各部に入るときのフレーズの間の取り方、Bの部分を特に素敵に演奏する方法、最後の部分のアピールの方法を重点的にレッスンしました。私の求める事柄を、生徒さんの背中に手を当てることにより伝えましたが、それによく反応してくれました。聴いている方々には、この曲のレッスンを通し、ほかの曲にも応用が利く、音楽の作り方をお話するように心がけたつもりです、10分間の中で必ず始まりと終わりの演奏の違いをお伝えできるように心がけました。
◆ 生徒コメント
渡部先生にレッスンをしてもらって楽しくピアノを弾く事が出来ました。ありがとうございました。
【保護者の方より】短い時間でしたが、渡部先生の暖かく的確な指導によって舞台の上にいる事も忘れ曲作りの楽しさを感じ、演奏に集中してレッスンを楽しんでいた様です。公開レッスンという初めての経験でしたが、とてもよい経験をさせて頂きました。本当にありがとうございました。
【普段ご指導頂いている先生より】限られた短い時間にもかかわらず、表現するためのイメージつくり、ピアノとフォルテのコントラスト等々、内容の濃いレッスンに感動しました。渡部先生のパワーが生徒にも伝わり、生き生きとした演奏に変化しました。良い機会を与えて頂き、心より感謝しております。

【中級】 金子 勝子先生 /生徒:石田 未来(中3)
曲目/フォーレ:即興曲 Op.84 No.5   動画
この曲は小品とはいえ、フォーレ独特の世界(分散和音を駆使した中での音楽で、この曲の場合はテーマが拍の中央から次の小節の頭へアウフタクトの分散音を意識しながら、誘い込むように音楽を構築する必要がある)内容的には大きく3部に分けられ、とても音楽的には濃く、大人の表現も要求される。
その内容・・1部、不安、心配、後悔などを音で表現すること。 2部はそれらの"追及"のモチーフやフレーズが分散音の流れの中で音色の中で活きることが極めて大切!
三部(コーダ)は、あきらめの境地で思い出の彼方へ・・。というような構成であることを説明しながらのレッスンであった。マイクの故障もあり、あっという間>に時間はすぎる!
モデル生徒さんはかなりよく弾いていたが、この曲の頂点ともいうべき、気持の高揚を活かすところがやや不足!その音出しだけで、"ち~ん"でした。
【中級】 海老原 直美先生 /生徒:飯田 栞音(小5)
曲目/チャイコフスキー:甘い夢 Op.39-21  動画
最初にチャイコフスキーがこの曲集を作曲した頃の話、この曲集の分類を簡単に説明しました。「甘い夢」のイメージ、曲の構成について、ポリフォニーについて話し、テクニック的には柔らかい音、内声の音の出し方など弾き方、さらい方を伝えました。ハーモニーの感じ方の大切さを説明しました。生徒さんはとてもよく勉強しており、よく歌って感じて演奏しておりよかったです。その場で注意もよく直すことが出来て反応は大変良かったです。理解力がありました。新しい企画でしたが大変充実した内容であっという間の一日でした。
◆ 生徒コメント
どんな先生に指導して頂けるのかドキドキしていました。レッスンが始まった時、海老原先生に「今日会えるのを楽しみにしていたよ」と言われたので安心して弾き始める事が出来ました。肩に力が入っている事と、曲の内声部分が強いということなどを丁寧に教えて下さいました。とてもわかりやすいレッスンだったので、練習をもっと頑張ろうと思います。あっという間の15分だったので、もっとお話を聞きたかったです。
【保護者の方より】著名な先生方ばかりでしたので、レッスンをとても楽しみにしておりました。指導の中で先生に質問されて上手く答える事が出来るかしら?と心配していたのですが、わからない事は詳しく説明して下さいましたので安心して聴講出来ました。また、先生のご指導は娘に難しすぎないよう、今出来る事!という内容だったので、これからの練習にすぐにつなげていけることが出来そうです。あまり要求される事がレベルの高いものだと自分で練習していても先に進めなくなるので・・・でも先生の御指導は娘にも手ごたえがあったようで、家に帰ってから早速同じように弾いていわれたように直していました。非常にわかりやすいレッスンをありがとうございました。

【中級】 西畑 久美子先生 /生徒:深谷 郁音(小5)
曲目/シューマン:「ユーゲントアルバム」Op.68より 葡萄の季節 楽しい季節  動画
作品の作曲された背景を知ることにより、どんな音楽をイメージすればよいか考えて弾く事、そのために楽譜に遺さた音符というメッセージから何を読み取るか、理解するためのアナリーゼしながら弾いてみる事、それを実現させるためにピアノへのアプローチ方法としての身体の使い方などをレッスンしました。それらを、先生(私)の身体に触れる事で実感して頂き、実行してもらいました。
作品の背景や音符から読み取るメッセージについてがちょっと判りにくかったようで、思った以上に時間をとり、レッスンの不完全が残念でした。身体の使い方についてはよく反応してくれたと思います。今日1日にギュッと詰まった濃い内容のイベントでした。
◆ 生徒コメント
今回、これに出るための練習がとても自分のためになりました。本番は、聞いたこともない「4ど」「8ど」などが出てきて難しかったです。
【保護者の方より】今回与えられた演奏曲は、娘にとって苦手とする曲だったようで練習もはかどらず、レッスンでは毎回先生にご苦労をおかけしていました。最後一週間の集中したレッスンで、何とか当日を迎えられた次第です。そんな娘に対して西畑先生は、曲のイメージを写真や説明で膨らませてくださり、演奏する背中を触られ動きを体感させたりわかりやすく教えて頂きました。和音の意味することも考えながら弾くことの大切さを知り、これから学んでいきたい課題になりました。あっという間の15分でしたが、得るものは大きかったという実感です。西畑先生ありがとうございました。
【普段ご指導頂いている先生より】限られたレッスン時間の中でピアノ演奏以外にも作曲者や音楽理論に言及される等、内容のある御指導をして頂きました。このような素晴らしいピティナの企画に参加することが出来、心より感謝しております。

【中級】 佐々木 恵子先生 /生徒:浅倉 琴美(小4)
曲目/安倍 美穂:カードマジック  動画
現在まだ生きていらっしゃる作曲家ご本人の言葉を伝えたかった。どの様な場面なのか?何を意図しているのか?言葉に置き換えるとどうなるのか?etc...音で聴いてもらって明確なイメージやリズム感をつけてあげたかったです。変拍子をあまり難しく感じずに感覚で取ると伝えやすくなる事など・・・。どんな音を必要としているかをいかに楽譜から読み取るかを指導しました。
みるみるうちに変わって行き、とっても才能のあるお子さんだと思いました。横で弾いて示してあげることにより耳でよく聴いてくれて、コツをつかんだと思います。リズム感もこれから鍛えてあげればどんどん伸びてくれる生徒さんだと思います。
やはり少し時間が短いと感じる場合もありましたが、逆にその15分でどれだけ初対面の生徒の音を聞き、その場で直していけるかが我々の課題だったと思うので、私はそれを考えた上でのレッスンを行ったつもりです。

第2部 (初級及び上級の指導実技デモンストレーション)
【初級】永瀬 まゆみ先生佐野 幸枝先生後藤 幸子先生石黒 加須美先生稲垣 千賀子先生 
【上級】
武田 真理先生柳沢 信芳先生藤澤 克江先生 下田 幸二先生  
【初級】 永瀬 まゆみ先生 /生徒:野村 歩聖(小1)
曲目/J.S.バッハ:メヌエットBWV Anh.132  動画
二声を聴いて弾き分けられるようになる練習法、拍感や音の方向を表す柔軟な腕の使い方を指導しました。
大変反応の良い生徒さんで、楽しくレッスンさせて頂きました。
◆ 生徒コメント
僕はとても楽しみにしていて、毎日頑張って直しました。脱力の仕方を教えてもらった様に練習したいと思います。
【保護者の方より】今回は、モデル生徒として起用頂き、ありがとうございました。息子と二人で当日までとても楽しみにしておりました。御指導下さる先生に失礼がない様に連日しっかり自宅レッスンし準備して参りました。私以外の指導者の先生にレッスンして頂くのは初めての経験でしたが、永瀬先生のレッスン展開は大変興味深く、冒険好きな息子は引き込まれる様に集中していました。音の方向性を構築し表現するという事、とても大切だと再確認しました。併せて右手、左手メロディーの重要なポイントに気付かせる事も一方通行なレッスンにならないための指導法に必要だと思いました。親子共に貴重な体験をさせていただいた事に感謝します。

【初級】 佐野 幸枝先生 /生徒:庄司 理花子(小3)
曲目/ブルクミュラー:無邪気  動画
一通り聴いてみると16分音符の動きが少し甘いように思われましたので、粒を揃えて軽く、しかもよい響きを出せるようになればと考えました。まず肩(背中から)肘、手首までは力を抜く事、第三関節と指先をしっかりさせ、手の枠を作ること、肩からの重みを支えること、指先を固めてつかむこと、握力も使えるようにして、重心の移動により速い動き(16分等)が可能と思いましたが、時間内で出来ず残念でした。生徒さんは楽譜を正確に読むところまでは良く出来ておられたと思います。割合手の肉がついているタイプですが指の間の開きが少しきついようで、手を大きく深くして、支える感覚は少し難しかったかも知れません。指をまとめて支えてから、バラしながら重心を移動させて音を出すこと。肩や肘の力を抜くように声をかけながらの実験で、初めより音が出るようになっていたと聴いていらした方から伺いましたが、どうでしょうか。普段ほかの先生方のレッスンはなかなか見学が出来ないことですので、大変画期的な催しだったと思いますし、私もたくさん勉強させていただきました。
◆ 生徒コメント
とても緊張しましたが、指のタッチや力の抜き方を教えてくれてありがとうございました。
【保護者の方より】多勢の先生方の前での演奏ということで、とても緊張していた様ですが、肩、ひじ、手首の脱力や指先・関節の力の入れ方などを優しく丁寧に教えていただき、大変勉強になりました。どの曲にも通じる基本的な事ですので、これからの練習にも役立てていきたいと思います。 【普段ご指導頂いている先生より】佐野先生のお優しく暖かなお人柄に緊張していた生徒も、リラックスした表情でレッスンを受けていたのが印象的でした。当日会場にて拝聴いたしましたが、どの生徒にもどの曲にも共通する基本のテクニックのお話、とてもわかりやすく勉強になりました。言葉の端々で生徒を褒めてくださり、その時の生徒の表情が本当に嬉しそうでしたので「私もレッスンの中で、生徒の良いところを褒めてあげよう!」と決心いたしました。佐野先生やさしくご指導下さりありがとうございました。

【初級】 後藤 幸子先生 /生徒:安部 亜海(小3)
曲目/シューマン:メロディ op.68-1  動画
レガートで美しい音で弾ける様に脱力して歌いながら弾く事を目標にしました。左手の♪ー♪もなめらかに弾けることをめざしました。
練習時間が短いとお聞きしていまして、最初肩に力が入っていたのですが、片手で歌いながら弾く間にとても自然に脱力してきれいな音で弾いて下さって嬉しかったです。他のすばらしい先生方の生のレッスンを拝見して、本当にすごい!と思いました。
◆ 生徒コメント
楽しいレッスンでした。ごとうさち子先生はやさしくてわかりやすかったです。また会いたいです。
【保護者の方より】今回とても貴重な体験、環境を与えて頂き感謝しております。娘も目標→達成→自信と大きな成長を感じます。後藤幸子先生の御指導本当にありがとうございます。

【初級】 石黒 加須美先生 /生徒:長瀬 唯(小1)
曲目/バスティン:おぼろ月夜(ベーシックスピアノ2)  動画
おぼろ月夜のイメージ、C→Cメジャー7→Cマイナー7の感じ方、和声進行の説明(I→IV→V→IV→I)このV→IVが特別なのでピアノと指示がある事、1の指の主要メロディーの弾き方をレッスンしました。生徒さんはとても柔らかいゆったりとした音で弾いていました。和声の変化を感じて大きなフレーズ感が出てきて、メロディーが良く表現出来る様になったと思います。生徒に対するレッスンを見ていただくのか、公開レッスンとして皆様に問いかけるのか、少々迷いながらのレッスンかもしれないと全体を通して思いましたが、良い勉強が出来ました。
◆ 生徒コメント
先生にたくさんほめてもらってうれしかったです。先生が詳しく説明してくれてわかりやすくてよかったです。最初はどうなるかわからなかったけれど、やってみたら思っていたよりすごく簡単でした。家に帰ってから夜に空を見たら本当におぼろ月夜で嬉しかったです。
【保護者の方より】沢山の先生方の前で娘がきちんとレッスンを受けられるか不安でしたが、石黒先生のわかりやすくお優しい、そしてあたたかいレッスンで娘も安心してレッスンを受けている様子でした。指導内容はI、IV、Vを物語としてイメージするという内容に目からウロコでした。今後も教わった事を生かして、日々の練習を頑張っていこうと思います。母子で日頃レッスンをしているので、時に客観的にならずに大事な指導ポイントが見えない事があるのですが、今回のご指導のおかげで娘のいい点、悪い(直すべき)点が少し見えてまいりました。子供なりの感性や理解度に合わせて指導ももっと工夫が必要であると実感いたしました。貴重な機会を与えてくださり本当にありがとうございました。

【初級】 稲垣 千賀子先生 /生徒:友澤 佑介(小2)
曲目/ギロック:手品師  動画
曲をまとめる上で流れをつくり、その世界に生徒さんの体の中からのエネルギーをのせる事をレッスンしました。生徒さんの反応はとても良かったのではと思います。ただ緊張で涙ぐんでいましたので、あまり矢継ぎ早にお話をしたり求めたり出来ず、レッスンが半分しか出来ず残念でした。
◆ 生徒コメント
譜読みが終わっただけで上手く弾けるかドキドキしました。先生のおっしゃるとおりに弾くとわくわくしてきました。ありがとうございました。
(保護者の方より)テクニックばかりに気を取られ、手品師をあまりイメージできないまま弾いていましたが、先生のお言葉ひとつで、どんどん素敵な音が出るようになり、驚きました。体の内側からのパワーで演奏できるよう、練習に励みたいと思います。ありがとうございました。 (普段ご指導頂いている先生より)このような大切なステージでしたのに充分練習できないまま本番を向かえてしまい、内心ヒヤヒヤしておりました。稲垣先生は決してお叱りにはならず、これからどのような方向で曲を仕上げてゆくか、優しくご指導してくださりました。生徒と会話を交わし、生徒の中から曲のイメージを引き出し、小さい子にとてもわかりやすい具体的なお話しで、曲を作り上げていく課程は、私自身わくわくする内容でした。このたびは本当にありがとうございました。

【上級】 武田 真理先生 /生徒:松田 朋佳(小6)
曲目/J.S.バッハ:シンフォニア No.2   動画
まだ現代のピアノがなかった時代の表現の方法、今のピアノでどう再現していくか、音の方向性、音程、ハーモニーをよく感じることにより表情につなげていく3声を聞き分けていく耳作りについて説明しました。実際の演奏に変化が見られたように反応は良かったと思います。1人の制限時間が短い中にもどの先生も中身の濃いレッスンが展開され興味深い内容でした。
【上級】 柳沢 信芳先生 /生徒:野田 春華(大1)
曲目/ベートーヴェン:ソナタ 第24番 嬰へ長調 Op.78 第1楽章  動画
曲が作られた頃の社会情勢及び、ベートーヴェンの心情を把握することにより曲への理解度を深める事、フレーズの表現方法および強弱について、またハーモニーの響きに着目しました。基礎の勉強が相当になされていましたので、伝えようとする内容がスムーズに理解され、表現に結びついていたように思います。曲に対する知識を広げることで、より演奏に対する関心が高まるように思いました。反省としては、持ち時間の都合上、もう少し焦点をしぼって指導するのが良いと思いました。
【上級】 藤澤 克江先生 /生徒:汐見 奈々(中3)
曲目/ベートーヴェン:ソナタ 第27番 ホ短調 Op.90 第1楽章  動画
はじめに、このソナタの演奏に必要な大切な事を2つ伝えました。作曲家がこの曲を作曲した年代、つまり初期、中期、後期のどの部分に作った曲であるかが、その一つ、二つ目はどんな気持で生活している時に作曲したものかを伝えました。それによってフォルテでもピアノでも響かせ方が違ってくるのでその事を話しました。次に楽譜をよく注意してみて、それにそって弾いていく時に、ベートーヴェンのこの曲はこう弾いて欲しいという気持が自然に演奏に表れてくると思われますので、それを細かく話している中に時間がきてしまいました。 でも生徒さんはよく反応してくださり、お話すると途端に音が変わってくるのが聴いていてよくわかり、嬉しゅうございました。
【上級】 下田 幸二先生 /生徒:紅谷 麻美(大3)
曲目/ショパン:即興曲 第1番 Op.29  動画
生徒さんはよく弾いておりましたが、まずペダルが気になりました。ショパンはペダルの位置をよく書いた作曲家。出来るだけそれを活かしたいものです。特にペダルを離す←上げる記号ですが、急に上げるとプツリと切れてしまいます。ゆっくり上げたり半ペダルの感覚も大切です。音型の高い低いでしっかり緊張感を変えて、また弱進行(2度下行)など、ちょっとした音の変化に敏感でいて欲しいと思います。中間部はヘ短調ではじまりますが、すぐ変イ長調を感じさせます。このあたりもこの作品の明るさを物語ります。明るさをいつも感じて弾きましょう。生徒さんの反応はとてもよいと思いました。こちらの意図をきちんと音にしようとしていました。今回のイベントはとてもよい試みだと思います。

第3部 (中級及び上級の指導実技デモンストレーション)
【中級】秋山 徹也先生庄司 美知子先生石井 なをみ先生長谷川 淳先生 
【上級】
樋口 紀美子先生小池 純江先生堀江 孝子先生杉浦 日出夫先生  
【中級】 秋山 徹也先生 /生徒:橋爪 華乃(小3)
曲目/J.S.バッハ:シンフォニア第4番  動画
バッハの2、3声がはじめての生徒だったため、バッハの多声音楽の表現法の基本(すべての声部を対等にしっかりひく)を指導して、次に構成、テーマの処理について指導しました。インベンション、シンフォニアはじめての生徒としては大変理解力があり、とても柔軟に対応できたため、音楽が良い方に変わっていったと思いました。15分で何とか全部入れようと欲張りましたが、全部は難しかったです。私にとってもよい経験になりました。
【中級】 庄司 美知子先生 /生徒:田中 友梨(小3)
曲目/ハイドン:ソナタ Hob.XVI/4 第1楽章  動画
まず本人が一番弾きにくいと思った事を聞き、その問題解決のためのテクニックレッスン、それをクリアする事によりテンポアップし、曲の大きな流れをまずつかんでもらいたかった。難しい点に気持がいき、曲の構成をつかめなくなる事があるので、ポイントレッスンなのでまずはその点からレッスンしました。小さい手を気にしていましたが、コツをよくのみこみ、腕のスピードをつかってひくテクニックを覚え、自分の弱点をうまくコントロールしてよく理解して弾いていました。よくわかる生徒さんでした。15分の中で何を話すかは大切と思いました。1ヶ所を詳しくするのか、全体の流れをつかませるのか、やり方は色々です。演奏をきいて、この子にはこの短い中で何を一番アドバイスしたら良いのかを、すぐ把握し、言葉を選ぶのは難しい事、良い勉強になりました。
【中級】 石井 なをみ先生 /生徒:佐々木 理人(小4)
曲目/ルコムスキー:ヴァリエーション(II・IVを除く)  動画
ヴァリエーションを演奏する時に気をつけるポイント3つ、Thema、トリオのようにポリフォニーになっている事、フレーズを大きく取るため、長い音符の音を聞き続ける事、Themaを大きく語る、Var。1 つぶやく piu mossoの意味と解釈、ThemaとVar.のキャラクターの違い、タッチの違い等などレッスンしました。生徒さんはとてもよく理解して下さり、お上手でした。質問にもハキハキと答えて頂き、やりやすく楽しかったです。他の方のレッスンもそれぞれの先生のお人柄がよく出てとても勉強になり、参考になりました。
◆ 生徒コメント
難しい曲だったのでたくさん練習しました。先生に言われて出来なかった事をまた練習したいと思いました。楽しかったです。
【保護者の方より】とにかく最後まで弾けるようにと練習をしました。15分という短い時間でしたが、わかりやすくやさしく御指導していただきありがとうございました。とてもいい経験だったと思っています。皆さんに感謝しております。
【普段ご指導頂いている先生より】今回の曲は普段練習している曲よりずっと難しい曲だったので弾けるか大変不安でしたが、頑張って短期間で勉強しました。まだまだ内容にある曲なのでこの後カットの部分も含めて全曲仕上げたいと思っています。大きいステージで心地よい緊張だったのではないかと思います。

【中級】 長谷川 淳先生 /生徒:澤井 美月(小5)
曲目/ベートーヴェン:ソナタ Op.49-1 第1楽章  動画
小さな規模のソナチネであるにもかかわらず、「悲愴」ソナタと同時期に作曲された事もありベートーベンの特質を十分備えた秀作である。セットで出版された作品49の2のト長調が快活でダイナミックな性格であるのに対し、こちらは叙情的であり特にカンタービレを大切にしたい。冒頭第1テーマは弦楽器のトリオの様に各声部がレガートで独立して歌って欲しい。特に左手の2声と右手のメロディーとのバランスに注意!アーティキュレーションスラー(2音間スラー)は最初の音で手首を落として次の音で手首をアップさせて重い→軽いを意識する。第2テーマは第1テーマ同様ピアノだけどdolceの指定があるので更に柔らかく響かせる。そのために右手のタッチはキイの底まで押し込むのではなく、少し浅めにゆっくり丁寧に。左手はバスの流れと伴奏音型を区別してppで立体的に奏する。どの楽譜を使っても良いが、左手のフレージングはブレスを感じて欲しいので全てレガートでない方が良いかも。展開部冒頭のユニゾンはfだが、弦楽器をイメージして硬くならずに、かつ正確なディナーミックで。全曲のクライマックスは再現部後半のハーモニーと音程が緊張感を増す付近と考えるとまとめやすい。
生徒さんの演奏は、まず細部まで良く準備されていたことに感心した。この生徒さんはテクニックやテンポ、リズムが安定していて余裕を持って自分の音楽を表現出来る。また私が要求した音色や結構複雑なバランスを即座に理解してくれて実際に演奏にも活かせたので思わず"ブラボー!"と言ってしまった。とても音楽的なモデル生だった。
10~15分ではあるけれど先生方がそれぞれ違う観点で曲の要点を簡潔に分かり易く説明され、レッスンされているのを聞かせていただき、ピアノ指導法にはまだまだ無限の可能性があるものだと痛感し、今後の指導意欲をかき立てられる1日でした。
◆ 生徒コメント
ピアノが弾きやすくてよかったです。初めは緊張したけれど長谷川先生の教え方がわかりやすかったので、とてもよかったです。 また長谷川先生のレッスンを受けたいと思いました。ありがとうございました。
【保護者の方より】娘は大変緊張しておりあしたが、とてもピアノが弾きやすく良かったと申しております。長谷川先生のお話(ソナタ op.49-1と2の対比を説明された)も娘にはわかりやすく良かった様です。待ち時間の15分はあっという間でした。できれば最後まで曲が弾ききれる時間的余裕があれば良いのに、と思いました。 モデル生徒としての機会をいただく事が出来、本当にありがとうございました。
【普段ご指導頂いている先生より】全国から来られた講師の先生方、そして指導者が多勢集まったセミナーで、モデル生徒として弾かせていただけてとても生徒にも私にもいい刺激を受けました。長谷川先生のアドバイスされた事をすぐに考えて音に出さなければいけなかったので生徒は普段のレッスンでは見られない真剣な姿(!?)で音に向き合いレッスンを受けていました。短い時間でしたが客観的に自分の音を聴いて、考えて演奏してくれたと思います。ありがとうございました。

【上級】 樋口 紀美子先生 /生徒:鈴木 まいな(中2)
曲目/W.A.モーツァルト:ソナタ ヘ長調 KV.280 第1楽章  動画
本日レッスンしたのは、古典派のソナタのテーマの扱い方、そこから自然に音楽的な流れにそって展開していく方法(テンポの設定などで)、メロディー、ハーモニー、リズムの説明、オクターブのパッセージ、トリルの入れ方の別の可能性を示す・・・などです。生徒さんは大変素直で、まだ力が達していないにもかかわらずよく反応し努力してくださったと思います。今回はとても楽しい会でした。参加なさった皆様も充分に楽しまれたと思います。
【上級】 小池 純江先生 /生徒:秋山 紗穂(小6)
曲目/ラヴェル:ソナチネ 第1楽章  動画
全体的によくまとまっていたので、左手のメロディが繋がりにくい所を右手でとるというアイディアや音楽が不自然になる所などの注意しました。タイの次の音の処理の仕方を説明しかけた所で時間になってしまい、音色の出し方などもレッスンしたかったのですが、レッスンが中途半端になってしまい残念です。大変優秀な生徒さんで技術面と音楽面でのバランスもよく、こちらの質問にも的確に答えられ反応も早く、大変素晴らしい方でした15分間のレッスンは時間が短く指導する側は大変厳しいものがありましたが、色々な指導法を学ぶことができ、大変有意義でした。
◆ 生徒コメント
とても説明などわかりやすく、緊張せずに楽しくレッスンできました。かねが「チーン」と鳴った時は(もうちょっと色々教えてもらいたかったな~、15分ってこんなに短いんだ)と思うほど先生のレッスンは楽しかったです。本当にありがとうございました。
【保護者の方より】大変お優しく暖かく子供を包み込むような愛情で、しかもわかりやすい適格な御指導をいただけましたことに心より感謝申し上げます。先生に色々と指摘されながらも暖かくほめていただいたことで、子供なりに「自分はこのまま頑張っていいんだな・・・」と思ったようでした。良い意味での自信のようなものがいただけた様子でした。本当にありがとうございました。

【上級】 堀江 孝子先生 /生徒:蓮野 まゆこ(高1)
曲目/J.S.バッハ:イギリス組曲 第3番 BWV808より プレリュード  動画
バッハの時代的なことで現代のピアノとは違うことや何度も出てくる終止形が3/8拍子の中でヘミオラのことなど話しました。はじめ通して弾かれた時は一寸ミスもあり、あまり変化のない演奏でしたが、やがてダイナミックの変化、終止形のテンポなどよく出てよかったと思います。もう少し時間があれば曲をまとめるだけでなく演奏の音色の変化、タッチの違いなどに言及出来たのにと思いました。
◆ 生徒コメント
今回のレッスンは私にとっては初めての経験でした。今年のコンペティションの課題曲をとても有名な先生に教えていただく事ができるので、とても楽しみにしていました。実際のレッスンでは大勢の人の前でモデル生徒としての役割を果たせるか不安もありましたが、今後の課題などが見え、とてもよい体験だったと思います。またこのような機会がありましたら是非参加させて頂きたいです。
【保護者の方より】音楽を専門に勉強したいと思っている娘にとって、この様な場で堀江先生に教えて頂けたたことは素晴らしい体験でした。また、色々な講師の先生方のレッスンを聴講できて、私自身もためになりました。ありがとうございました。

【上級】 杉浦 日出夫先生 /生徒:蓮野 ゆい(中2)
曲目/シューマン:飛翔 op.12-2  動画
蓮野さんの演奏は分かり安く、良く整理された演奏で素晴らしかったです。とても内容のある演奏でしたので、 僕自身、シューマンという作曲家に少しのめり込んで、前半時間を取り過ぎたように思いました。
中ばで、「飛翔」のロンド形式のCにあたる部分を、現在のピアノですと、なかなか両手のバランスと左手のタッチをよほど気をつけないと上手くいきません、そのところを何とか解決しようと頑張ったのですが、未解決のままになってしまいました。
後半、指先の問題を通して、音色をもう少しカラフルに指導したかったのですが・・・チーン~となりましたね。
◆ 生徒コメント
今回私にとって初めての公開レッスンで、しかもとても有名な先生に習っていたので緊張していたけれど、このレッスンで得られたものはとても大きかったと思います。私が今回弾いた飛翔は何回か本番で弾きましたが今回が一番集中して弾けたので良かったです。しかし先生がおっしゃったことがすぐ直せないなどの課題もありました。その欠点を直すために日頃のレッスンの時から先生がおっしゃった事をよく聴いて頭で理解をし、手に伝わって弾けるように努力していきたいなあと思います。私はこんな貴重な体験が出来たことがとても幸せな事だと思いました。本当にありがとうございました。
【保護者の方より】著名な講師の先生方や聴講されている全国から集まったピアノの先生方の前でモデル生徒としてレッスンを受けられたことはとても貴重な体験でした。杉浦先生に教えていただいた事をむすめもいつになく真摯に受け止めています。ありがとうございました。