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Vol.9 岡野直美先生インタビュー(2018年度全級合格)

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2019/07/04
指導者ライセンス全級合格者の軌跡
Vol.9
岡野直美先生(広島県/正会員/広島トーンパレードステーション代表/2018年度全級合格/指導者賞7回)
筆記試験を受ける度に楽譜が「見えて」きた

指導者ライセンスの受検は、大学生以来の勉強を経て、筆記試験から始めました。現在、年2回ほど受け続けていますが、筆記試験を受ける度に、楽譜が「見える」ようになってきたと実感しています。

今思うと、それまでは楽譜の表面に表れたものだけを読み取って指導していた気がします。楽譜を隅から隅まで分析していくうちに、楽譜を見ると、作品の奥に隠れている楽曲の時代背景、構成、ストーリー、料理に例えると「具材」や「調味料」、「手順」までもが見えてくるようになった気がします。

全級合格は通過点

その結果、普段の指導でも「ここは明るい感じだから...」とただ感覚的なものに頼るのではなく、理論に基づいて確信をもって指導できるようになってきました。特に中高生の生徒たちにも、理論づけてきちんと説明し、理解してもらいながら指導できるようになり、指導の幅が広がったと感じています。

今では、こうしたことを知らずに指導などできないと思う程なので、これは指導者が皆さん受けるべき試験だと思います。私は全級合格はあくまで通過点だと思っています。これからもまだまだ自分の引き出しが増やせるように、引き続き筆記試験を受けていきたいです。

一回の演奏で瞬時に見抜いてあげる

指導実技については、初めは10分で指導など考えられない、そんな技は磨かなくてもいいのではとすら思っていました。しかし、試験を受けるうちに考え方が変わってきました。

弾いてもらって瞬時にその日のよい点、修正すべきポイントを見つけることが指導実技では必要で、それを体験しながら学ぶことで、普段のレッスンにも変化がありました。一週間後のレッスンで「今回は何が良くなって、何が足りないか」を一回の演奏で瞬時に見つけてあげられるようになりました。これは、審査やアドバイスにも活かされていると思います。

回を重ねることで学ぶ

指導実技の試験当日は、準備してきた中で絶対にはずせない一番大事なポイントを心に留めておき、そこをまず見るようにしています。いい点を見つけて褒めてあげ、それから、修正ポイントとそれをいかに練習するかを端的に伝えてあげると、子どももわかりやすいと思います。私も回数を重ねるうちにだんだんと要領を得てきた感じです。また、実技は公開なので、声の出し方、立ち居振る舞いなど、改めて自分を見直すきっかけにもなりました。

ステージに立つ子どものすごさを改めて感じる

演奏実技の前は、時間を見つけてはピアノ、朝起きたらピアノ、寝る寸前までピアノの日々で、音楽に没頭することができ、鍵盤に指が吸い付いてピアノに溶け込む感覚も久々に感じられました。審査員の目の前で30分弾き続けることは、火の海に飛び込むような思いでした。分かっているつもりでしたが、改めてステージ上での孤独の恐怖を感じ、子どもたちは本当にすごいな、と思いました。

試験直前にはレッスンを調整していただいたりしたので、受検後に保護者の方々へご協力のお礼とともに、こうした想いをメールで送りました。ピアノを弾くことは体力的にも精神的にも大変なこと、引き続き保護者の方が全力でお子様に寄り添って心のサポートし続けていただきたいことをお伝えしました。

思いもかけない保護者からの反響

すると、保護者の方々から思いもよらないような返信が次々に届きました。

「子どもへの心のサポート、改めてしっかり寄り添っていきたいなと思いました。舞台に立つことはみんながしていることと思いがちですが、今まで孤独の中で演奏してきた娘を誇らしく思います。」

「レッスンや日常生活の合間をぬって、ピアノに向かう先生の姿勢に感動しました。そんな先生の背中を見て、子ども達も成長してくれることと思います。先生の足元にも及びませんが、改めて私自身も日々精進していきたいと思いました。」

「改めて私達は、こんな素晴らしい先生に教えて頂ける事に感謝しています。自慢の先生です。逆に自慢の生徒と思って貰えるように頑張りたいと思いました!いつも前向きな先生が大好きです。」

一番変わったことは、生徒と保護者との絆

指導者ライセンス受検は、まずは自分自身の研鑽のため、そしてそれが生徒に還元できれば、くらいに思っていました。しかし保護者の方々の反応を見て、自分のこの挑戦が、保護者の心を動かし、指導者と生徒と保護者の絆にまで繋がっていたことに驚きました。

受検で変わったことは、自分の技量はもちろんですが、生徒や保護者との絆という側面が一番大きいと思います。保護者との信頼関係がより強くなったことで、日々抱える問題に対して、一緒にぶつかりながら子どもを導いて行こうという結束が生まれた気がします。

試験を受けようかなと思っていた時には想像できなかった、全く違った成果でした。

私の目標

私の目標は、今の自分よりももっとステキになりたい、ということです。そして、それを支えてくれている目の前の生徒にしっかりと向き合って、大事にサポートしていきたいと思います。私ががんばって勉強し続け、前進し続けることに、保護者の方もついてきて下さるので、自分磨きと生徒のサポートの両立を目指していきたいと思っています。

やらなかった後悔は残るけれど、やれば必ず得るものがある

指導者ライセンスに向けて取り組むことに、何一つ無駄なことはなく、全てが自分の糧となります。私は生徒にも、「やらなかった後悔は残るけれど、やれば必ず得るものはある。迷ったらやった方がいい。」と伝えています。ライセンス受検で得られるものは、知識や技術だけでなく、こうした感動や喜び、達成感、人との信頼関係、心の豊かさだと思います。先は見えないかもしれないけれど、そこに必ず光はあるので、自分を信じて、よりステキな自分を見つけてほしいと思います。

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