2015年度秋期 ステップ筆記試験問題公開

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2016/06/24

試験問題
1
リスニング[15点]
  • 音源および楽譜・解答省略
1.〈課題曲/F. ル・クーペ:スペインの歌〉
右手部分が4箇所白抜きになった楽譜を見ながら音源を聴き、該当するリズムを選択する問題(1点×4問)
2.〈課題曲/ヨハン・シュトラウス作曲(バスティン編):ラデツキーマーチ〉
右手部分のみが掲載された楽譜を見ながら音源を聴き、指定された3箇所の和声記号を選択する問題(2点×3問)
3.〈課題曲/グルリット:音楽時計〉
楽譜と異なる演奏をしている部分を3箇所指摘し、その点を踏まえどのようなレッスンを行うかを問う問題(記述式)(2点×3箇所)
2
課題曲/基礎4 ネーフェ:カンツォネット[20点]
  • 楽譜省略
<A>次の文章のa~hに当てはまる言葉を選択し、番号で答えなさい。[各2点]
作曲者のクリスティアン・ゴットロープ・ネーフェは1748年にドイツで生まれ、1798年に没した。同年代に活躍した作曲家にはa :(
  • 1.フレスコバルディ
  • 2.パッヘルベル
  • 3.モーツァルト
がいるが、中でも弟子のb :(
  • 4.バッハ
  • 5.ハイドン
  • 6.ベートーヴェン
が特に有名である。
この曲は8小節ごとに大きなフレーズで分けることができる。第1小節から第8小節までは2+2+4小節構造になっていて、これをc :(
  • 7.バール形式
  • 8.古典フレーズ
  • 9.三段形式
という。この部分で、前半は両手が近づいて音域が狭いが、後半は大きく離れており、旋律は最高音まで駆け上がっている。従って前半の2+2小節の小さなまとまりに対して、後半の大きな4小節はd :(
  • 10.控えめに
  • 11.開放的に
演奏するのが自然である。
繰り返し記号の後は2+2+2+2小節構造の8小節フレーズである。転調の流れはe :(
  • 12.F-dur/d-moll/ C-dur
  • 13.d-moll/a-moll/C-dur
  • 14.a-moll/d-moll/C-dur
となっており、f :(15.全終止 16.偽終止 17.半終止)で次のフレーズに続く。
第7、15、22小節に見られるスタッカートは全体の曲想から考えてg :(18.あまり短く切らないで 19.極めて鋭く)演奏するのが自然である。
また8小節ずつのフレーズを明確に分けて演奏するために、たとえば第8小節から第9小節にかけてはh :(20.常に同じテンポで 21.第9小節の最初の音を少し遅らせて)弾くと形式がはっきりとする。
解答
a3. モーツァルト
b6. ベートーヴェン
c7. バール形式
d11. 開放的に
e12. F-dur/d-moll/ C-dur
f17. 半終止
g18. あまり短く切らないで
h21.第9小節の最初の音を少し遅らせて
<B>9小節目~14小節目までの部分について、どのような変化をつけた演奏を指導するか、「カンツォネット」というタイトルを加味したうえで、具体的な小節番号とあわせて自身の考えを記述してください。[4点]
解答例

この部分は、2小節単位のゼクエンツになっています。
9,10小節目はFdurの響き、11,12小節はd-moll、13,14小節目はCdurの響きです。
Fdurとd-mollは平行調のため、表と裏、または陽と陰のイメージをつけることが出来ます。
13,14小節からはもとのCdurにもどり、安心感が生まれます。そこからこの曲で一番の動きがある15小節目に向けて cresc.で盛り上げていきます。
この6小節間の特徴的なスラーのかかり方に注目し、実際に声に出して歌わせた後に、「ではそのように演奏するにはどのような手の使い方をすればよいか?」と声掛けをして、考えさせます。声に出して歌ってみることで、4度、特に高音域での跳躍が緊張感を生み出すということを学ぶきっかけにもなります。

3
課題曲/応用4 ハチャトゥリアン:エチュード[24点]
  • 楽譜省略
<A>次の文章のa~kに当てはまる言葉を選択し、番号で答えなさい。[各2点]
ハチャトゥリアンは1903年にジョージア(グルジア)で生まれ、1978年に没した旧ソ連の作曲家。同年代に活躍した作曲家にはa :(
  • 1.プーランク
  • 2.クープラン
  • 3.フランク
がいる。旧ソ連は社会主義革命に向けて音楽や文学が国民の意識を啓蒙することを求めていたが、これを一般にb :(
  • 4.コメコン
  • 5.総音列技法
  • 6.社会主義リアリズム
と呼んでいる。 この曲は拍子記号がCであるが、もともとルネサンス時代の計量記譜法に由来するこの記号はc :(
  • 7.三分割
  • 8.二分割
  • 9.四分割
を示すものであったことと、この作品の曲想や速度標語などを勘案すると、1拍をd :(
  • 10.二分音符
  • 11.四分音符
  • 12.全音符
で取るのが適当である。
冒頭の旋律(主題)が第22小節(ただし5度下で)と第52小節で出現することから、それぞれの部分が21、30、25小節のe: (
  • 13.三部形式
  • 14.ロンド形式
  • 15.変奏曲形式
と見ることができる。各部分の区切りにはリタルダンドやコンマの指示があるので、部分ごとの区別をf :(
  • 16.なめらかに
  • 17.明確に
  • 18.ぼかして
表現する必要がある。
第1部(第1~21小節)ではしばらく同じリズムを続けながら下行したあと、第13小節でリズムが変化する。このような箇所ではそのg :(
  • 19.変化を強調して
  • 20.変化をあまり強調しないで
演奏することが求められる。
第2部(第22~51小節)では第13小節のようなリズムはないが、第30小節以降の右手や第37小節以降のような同音連打が特徴的である。この同音連打は主題と作曲法上h :(
  • 21.関係がある
  • 22.全く別のもの
であるので、i :(
  • 23.特に意識する必要はない
  • 24.場合によっては関連性を考えてもよい
。第39小節からの右手の半音階は主題とj :(
  • 25.関係がある
  • 26.全く別のものである

第3部(第52小節~最後)では第66小節の途中まで第1部と同じ軌跡を辿るが、その後の展開は終結に向けての盛り上がりである。第15小節と第66小節はそれぞれ対応しているが、後者はコーダに向けての力を蓄える必要があり、作曲者もクレッシェンドを指示している。それまでfで奏したものをffに効果的に持ち込むために、k :(
  • 27.クレッシェンドでペダルを踏む
  • 28.リタルダンドをする
  • 29.クレッシェンドを少し弱いところから始める
と変化がより明らかになる。
解答
a 1.プーランク
b 6.社会主義リアリズム
c 8.二分割
d 10.二分音符
e 13.三部形式
f 17.明確に
g 19.変化を強調して
h 21.関係がある
i 24.場合によっては関連性を考えてもよい
j 25.関係がある
k 29.クレッシェンドを少し弱いところから始める
<B>18小節目~19小節目にかけての指使いで最も適していると考えられるものをa~cより選択してください。[2点]
a
a
b
b
c
c
解答

c

4
課題曲/発展5 ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番第3楽章[32点]
  • 楽譜省略
次の文章のa~pに当てはまる言葉を選択し、番号で答えなさい。[各2点]
ベートーヴェンはa :(
  • 1.1770年に生まれ1827年に
  • 2.1770年に生まれ1828年に
没したドイツの作曲家。その生涯にわたって書き続けた彼のソナタは、ソナタ形式による音楽の発想を極限にまで押し広げた。第8番のソナタは1798年に書かれており、その作風からも彼のb :(
  • 3.初期
  • 4.中期 5.後期
の作品とされる。
作品冒頭のallegroの意味は本来イタリア語でc :(
  • 6.速く
  • 7.陽気に
  • 8.急速に
という意味である。全体はd :(
  • 9.A-B-C-B-A-B-A 10.A-B-A-C-A-D-A
  • 11.A-B-A-C-A-B-A
とコーダに分かれるロンド(ロンドソナタ)形式。
冒頭から第17小節までの部分はe :(
  • 12.ハ長調
  • 13.ハ短調
で、第8小節、第12小節、第16小節、第17小節にf :(
  • 14.全終止
  • 15.不完全終止
が見られるように、主調をg :(
  • 16.回避
  • 17.確定
  • 18.変奏
する役割を負っている。
第18小節から第43小節まではh :(
  • 19.属調
  • 20.平行調
  • 21.同主調
に転じているが、それまでの旋律要素が多く見られることからここでは推移部と考える。第44小節からは平行調で完全に新しい部分となる。
第46小節の後半の和音は一般にi :(
  • 22.イタリア
  • 23.フランス
  • 24.ドイツ
の六と呼ばれる、j :(
  • 25.増六
  • 26.減七
  • 27.ナポリ
の和音の一種である。
第79小節からは主調のk :(
  • 28.平行調の属調
  • 29.下属調の平行調
  • 30.同主調の平行調
に転じる。第79小節から第81小節までは、上声と下声がほぼ対称的な動きをしており、これをl :(
  • 31.反行
  • 32.逆行
という。続く第83小節からの4小節では、今度はそれぞれの声部がそれまでの自身の旋律のm :(
  • 33.反行
  • 34.逆行
となっている。第107小節からはn :(
  • 35.主調の属音
  • 36.属調の主音
がバスに保続され、主調への回帰が準備される。
第182小節からのコーダでは主調が確定するが、第199小節でo :(
  • 37.Ⅲ調
  • 38.Ⅳ調
である変イ長調に転じる。主題を遠く想起した後、主調で決然と全体を閉じる。
ロンド(ロンドソナタ)形式であるこの曲では、冒頭のハ短調の旋律が何度も繰り返される。このうち、p :(
  • 39.第62小節
  • 40.第121小節
  • 41.第171小節
に限って、その前の部分との接続が異なっており、また旋律のアウフタクトもない。従ってこの部分は演奏方法を違うものにすることが考えられる。
解答
a 1. 1770年に生まれ
b 3.初期
c 7.陽気に
d 11.A-B-A-C-A-B-A
e 13.ハ短調
f 14.全終止
g 17.確定
h 20.平行調
i 23.フランス
j 25.増六
k 29.下属調の平行調
l 31.反行
m 33.反行
n 35.主調の属音
o 38.Ⅳ調
p 41.第171小節

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