コンペティション課題曲筆記試験 問題公開!

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2015/06/05

コンペティション課題曲筆記試験は、5月21日(木)に、東京・神奈川・名古屋・京都・広島・岡山・福岡・鹿児島・沖縄でが開催されました。この試験は、ピティナ・ピアノコンペティションの課題曲を題材にしていることが特徴的で、リスニングで3曲、時代別に1曲ずつ、計7曲が試験問題として取り上げられました。正答率も参考に、挑戦してみてください。

■課題曲筆記試験とは 指導者ライセンスの筆記試験(合否有)、ingプログラムのWriting(合否無)の単 位となります。春はコンペティション、秋はステップの課題曲を題材とし、指導に必要な音楽知 識を身に着けることが目的です。詳細、過去の問題は下記のページよりご確認ください。 指導者ラインセンス筆記試験
指導者ライセンス?ingプログラム? 指導者ライセンス取得のための受験が過半数となりましたが、ingプログラムでの参加も増えています。 指導者ライセンスを取得する予定はなくても、自らの学びのために受験される指導者が増えているようです。
何回目の受験ですか? 今回の受験が3回目、という方が最も多かったです。継続することで、自らの力となることを実感いただけているのではないでしょうか。

参加者の声
黒川ちとし先生(横浜地区受験)
受験のきっかけを教えてください
以前より興味があり、過去問にも目を通していました。
試験の内容が、単純な知識やアナリーゼを問うだけにとどまらず、音源や楽譜から具体的な指導法を考え、記述するような内容もあり、コンペティションの課題曲をより深く学べる機会になるかな?と思いました。アドバイザーでご一緒した沢田菊江先生に「勉強になるわよ!」と勧めていただいたことも'重い腰'を上げるきっかけになりました。
受験対策は何をされましたか?
課題曲説明会、その後の課題曲セミナーなどで楽譜に書き込んだことを読み直し、アナリーゼ楽譜(Vol.1~3)にもざっと目を通し、指導していない曲は課題曲CDを聴きました。
実際に受験されて、いかがでしたか?
「試験」が久しぶりだったこともあり、問題文を読んで理解し、解答欄に記入するという流れに思いのほか手間取ってしまいました。
内容は決して難解なものではなく、問題文から日ごろきちんと抑えておかなければいけないポイントを知ることができました。と同時に、自分が弱いところもよく見え、今後の課題もたくさん見つかりました。
90分間集中してとても疲れましたが、'爽快感'もあり、学ぶ楽しさを実感できました。
沖根典子先生(広島地区受験)
受験のきっかけを教えてください
ピティナ広島中央支部長の沢田菊江先生に「勉強になるから受けてみたら?結果は、自分しかわからないから自分のためにね」と誘われたのがきっかけです。
1年目は、とても難しくて「私が受けるものではなかった、、、」と後悔したのですが、その反面、とても勉強になったと気づきました。大学卒業して以来、久しぶりに、和声論、音楽史等を見直して、全て忘れていたことに気づき、反省。翌年は悩んだのですが、まあもう1年、そして今年もまあもう1年と、結局3年連続で受けています。
受験対策は何をされましたか?
 対策としては、広島中央支部の「勉強会」に参加して、沢田先生に和声やアナリーゼを教えて頂きました。また参考書を2冊購入して思い出し、コンペのCDを聞いたり、ピティナ発行のアナリーゼ本を眺めたり。結局、たいしたことをやってないので、結果もたいしたこともなく、問題を作成された先生に申し訳ないくらいです。
しかし、解答が届くので、正解と照らし合わせることは、とても勉強になります。一度分からないなりに考えたことを次は正解を見ながら考える。これは大切なことだと思いました。
実際に受験されて、いかがでしたか?
レッスンを毎日していても、バッハやドビュッシー等を弾く生徒がいなかったら、その時代やその作曲家について勉強することがありません。 そして、学生時代に学んだことをどんどん忘れています。言葉や簡単な漢字すら出てこなくなっている日常生活。ひと言でいえば「脳が退化している」ということになるでしょうか。
まだまだ元気で、音楽家として過ごすために、原点に戻り学ぶことは必要だと思いました。それと、結果が自分にしか分からないことが、体面を気にする大人にとってもいいですよね!和声論を学ぶと曲に対する見方が変わって、レッスン内容が変わります。
レッスン内容がよければ自然と生徒が集まってくる、そんな気がしています。そのひとつの手段として、この筆記試験は価値があるものだと思います。

試験問題
クイズ式問題

今回の課題曲筆記試験より一部抜粋しました。正解だと思う選択肢を選び、最後に「答え合わせ」を押してください。何問正解できるか、チャレンジ!

  • 実際の試験とは設問が異なる問題がございます。ご了承ください。
1. 音楽を聴き、曲の形式として正しいものを下記選択肢より選択してください。
2. 次に流れる音楽を聴き、①に当てはまる和声記号として正しいものを、下記選択肢より選択してください。※リスニング
3. 次に流す音楽には、楽譜の表記と違う音を弾いている箇所があります。1~4より選択してください。※リスニング
4. 下記の右手の指使いで最も適していると考えられるものをア~ウより選択してください。
5. 下記の曲の部分の調を下記選択肢より選択してください。
6. 下記の曲の部分の調を下記選択肢より選択してください。
7. 下記の部分の和音記号として正しいものを、下記選択肢より選択してください。
8. 下記の部分の和音記号として正しいものを、下記選択肢より選択してください。
9. 第1次大戦後、フランスでうまれた、プーランク、ミヨーなどをメンバーとした若い作曲家のグループ名として正しいものを、下記選択肢より選択してください。
10. プーランクの音楽の特徴として誤っているものを、下記選択肢より選択してください。
アナリーゼ [2点×15問]

次の文章の、①~⑮に当てはまる言葉を選択し、記号で答えなさい。なお、⑧、⑨には、調が入ります。調は下記の【記号群】より選択してください。(同じ記号を何度使っても構いません)

[記号群]
  • a.ハ長(調)
  • b. ヘ長(調)
  • c. ト長(調)
  • d. ホ長(調)
  • e. 変イ長(調)
  • f. 変ニ長(調)
  • g. 変ト長(調)
  • h. イ短(調)
  • i. ニ短(調)
  • j. ト短(調)
  • k. ハ短(調)
  • l. ホ短(調)
  • m. 変ロ短(調)
  • n. 変ホ短(調)

この曲は最初の小節の上声の最初の2拍が主要な動機となる曲です。
1小節目上声の最初の2拍の動機は3、4拍目に下声で応答し、さらに次の小節でもう一度上声、下声の順に繰り返します。8分音符による音の動きは、この主要素材の(① a.対旋律/b.伴奏)のような役割を果たしています。したがって、主要素材と4分音符8分音符による動きのバランスを、曲を通して(② a.一定にはせず、上声を少し強く演奏する/b.一定にし、主要素材を常に同等に扱うようにする)とよいでしょう。

主要な動機が4回出てくる2小節目までがこの曲では(③ a.提示/b.ストレッタ)的な役割を果たしています。3、4小節目は主題の音型を利用した反復部分で、5小節目から6小節目の最初の2拍目までは主要な動機の音型を半分にして縮節した部分です。したがって、3、4小節目は反復ごとの変化を大事にし、 (④ a.しっかり展開してクライマックスになるように弾く/b.全体としてはあまり一生懸命弾かない)5小節から6小節目の2拍目までは、(⑤ a.しっかり展開してクライマックスになるように弾く/b.全体としては変化させないで弾く)とよいでしょう。(ここまで第1部分)

6小節3拍目からは第2部分となります。主要な動機は下声から先に出て、下声・上声・下声・上声の順に8小節2拍目まで4回出てきます。8小節3拍目から11小節2拍目までは第1部分同様、主要な動機の音型を利用した(⑥ a.展開的/b.反復)部分です。11小節3拍目から13小節2拍目までは縮節した(⑦ a.展開的/b.反復)部分です。したがって、第1部分同様、11小節3拍目から13小節2拍目付近に5小節から6小節の2拍目と同様な扱いが考えられます。しかし、同時に9、10小節あたりは(⑧)調に、11小節から13小節のあたりは(⑨)調に転調しています。さらに9、10小節の音域が全域に高いです。したがって、(⑥)部分を(⑩a.明るく/b.静かに奥深く)(⑦)部分を(⑪a.明るく/b.静かに奥深く)弾くこともできます。

14小節から17小節は主要な動機の音型を利用した4回の反復部分であり、(⑫a.提示部/b.嬉遊部/c.ストレッタ)として機能します。全体としては(⑬a.明るく、活発に/b.クライマックスにならないように)、小節ごとに変化をつけながら弾くとよいでしょう。

18小節からは第3部分です。上声から順に2回主要な動機がでてきますが、19小節で主要な動機の音型が重ね合わさったような形に展開しています。したがって、18小節目で提示的な弾き方をして、すぐに(⑭ a.19小節目もその提示的な弾き方を延長するように弾く/b.19小節目をつなぎと考えて、すぐにさらっと弾く/c.19小節目でしっかり弾く)とよいでしょう。20小節から22小節の1拍目頭まで、主要な動機の音型が連用されつつ、音域が下がっていきます。22小節3拍目からは逆に主要な動機の音型を利用して音域が上昇していき、24小節3拍目付近で頂点になります。この音型の下行上行に合わせて音楽を変化させ、(⑮ a.24、25小節2拍目付近を頂点になるように弾き25小節3拍目で終止させる/b.24小節目の3拍目にクライマックスを作ったら、その後は余韻を楽しむように、静かに閉じるように弾く)とよいでしょう。

    [正答率]
  • ①83.67
  • ②87.76
  • ③91.84
  • ④79.59
  • ⑤55.10
  • ⑥65.31
  • ⑦36.73
  • ⑧83.67
  • ⑨87.76
  • ⑩91.84
  • ⑪89.79
  • ⑫77.55
  • ⑬73.47
  • ⑭63.27
  • ⑮10.20
秋山先生のコメント

今回は2015年度コンペティション課題曲より、作曲家が曲に施した仕組みを、どう演奏に役立てるかということに焦点をあてて出題しました。
得点にとらわれずに、これをきっかけに曲を深く考えて、演奏に結びつける知識を身に着けてくれると嬉しいです。
次回も、皆さんのご参加を心よりお待ちしております。


2015年10月28日(水) 10:00-11:30開催

秋の筆記試験はステップ課題曲より出題!
全国のステーションでも開催いただけるように準備をすすめておりますので、是非ご参加ください。
東京、広島地区のお申し込みは既に受付中です。


指導者ライセンス秋期地区申し込み開始

指導者ライセンスでは筆記試験以外にも、指導、演奏、レポートの試験をご用意しております。参加いただくことで、ご自身の指導の見直しに、また目標設定としてもご活用いただけます。

ご参加を迷われている方は、是非1度試験会場へ
足をお運びください。どの地区も予約なし、無料でご見学いただけます。

☆指導者ライセンス東京春期地区

2015年6月6日(土) 午前中:指導実技、午後:演奏実技

時間割はこちら


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