2013年度春期 コンペティション課題曲筆記試験 過去問題 公開

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2014/04/24
ピティナ・ピアノ指導者検定 筆記試験
ピティナ・ing プログラム Writing

2013 年5 月16 日 実施

【1】 <リスニング問題>( 10 点) ※音源は非掲載です。
  1. スタイル (バロック、クラシック、ロマン、 近現代)に注目し、これから演奏する生徒の問題点、改善のため指導法を述べなさい。(配点2点、平均点1.83点)
    ※演奏曲:A1級バロック 中村佐和子◎かぶとむしがきょうだいで
  2. スタイル (バロック、クラシック、ロマン、 近現代)に注目しこれから演奏する生徒の問題点、改善のため指導法を述べなさい。(配点:2点、平均点1.92点)
    ※演奏曲:C級クラシック ラモー◎よろこび(ロンド)
  3. これから演奏する生徒の問題点を3つ述べなさい。(配点1×3点、平均点2.68点)
    ※演奏曲:連弾初級A 寺島直彦◎おじいさんはだいくさん
  4. 音楽を聴き、下記の楽譜と異なって演奏されている音に○を付け、正しい音名を書きなさい。なお、誤りは1音のみです。(配点:3点)
    ※演奏曲:C級近現代 カバレフスキー◎かなしい物語)

    ※楽曲より一部抜粋
【2】 <課題曲問題>(配点35点)

下記の問題に答えなさい。
※課題曲:D級バロック J.S.バッハ◎シンフォニア 第2番

この作品は、他のシンフォニアと同様に、主題が各声部で(1. ア:模倣 イ:変奏 ウ:即興)されながら、さまざまな(2. ア:様式 イ:調 ウ:形式)で呈示される対位法的な曲です。フーガと異なり、冒頭からバスと上声の2声で始まるのもシンフォニアの特徴ですが、これは(3. ア:トリオ イ:ロンド ウ:鍵盤)ソナタ様式の通奏低音に通じ、導入部分の和声的補強をしています。主題はまず1~2小節目のソプラノに現れます。主題の前半は(4. ア:分散 イ:順次 ウ:跳躍)和音、後半は(5. ア:分散  イ:順次 ウ:跳躍)進行の音型が主体ですから、主題の前半では(a. 跳躍音程の緊張感を大事に )のように、主題の後半では(b. 減七度音程の緊張感を大事にしつつ、他は比較的なめらかに )のように弾くとよいと思われます。アルトの主題呈示が終わり、5~6小節目では、一定の和声進行が異なる高さで繰り返される(6. 反復 )進行がみられます。ここではそれぞれの声部が異なるリズムの、しかし主題に強く関連する音型を用いながら、(7.ア:属 イ:平行 ウ:主)調へと 移ります。

9 小節目で(8. 属(ト短) )調に転調し、9 小節目後半から 11 小節目前半にかけてバスとアルトによる主題の呈示が行われ、さらに 11 小節目後半から 13 小節目前半にかけて、バスとソプラノによる 主題の呈示が、13 小節目後半から再び(6. )進行がみられます。しかし 5 小節目以降と異なり、声部と音型が入れ替わっています。このように、いくつかの旋律や音型が、声部を入れ替えても成立するものを(9. ア:転回 イ:両立 ウ:重複)対位法といいます。声部が異なっていても、主題と対旋律のバランスは(c. 原則的には、常に一定 )でないといけません。

19 小節目 1 拍目で(10. (完)全 )終止しています。ここで曲の全体を大きく二分します。後半の開 始である 19 小節目ソプラノの 2 点 des 音は、その直前の 1 点 g 音とのあいだに(11. 減五 )度音程を形成しますが、これは 2 小節目ソプラノに見られる(12. 減七 )度音程とならぶ不協和音程です。この des 音を(d. 深くしっかりとした音 )のように演奏すると良いです。この 19小節目の des 音から(13. ヘ短 )調に入ります。(6. )進行にのみ見られた16分音符が間断 なく出現し、音楽が展開の様相を見せ、22 小節目後半から16 分音符の動きが先行する(6. ) 進行がみられます。2 回と半分程度繰り返されるこの(6. )進行がこれまでのそれと明確に違う点は、(14. すべての声部が休むことなく持続していること )。25 小節から 26 小節前半にかけて、(6. )進行の半分のみが連用されて高い音程から低い音程に一直線に下りていく形の音楽となっています。広い音域と、一種の縮節によるこの部分は(e. (曲中で最大級の)クライマックス )になるように表現するとよいです。

26小節目 3 拍目(付点 4 分音符を 1 拍とする)のソプラノ 2 点 f 音やアルト 1 点 h 音、27 小節目1 拍目のアルト 1 点 as 音などは、前方から引き続き継続されている音であり、バス音に対して(15. ア:対斜 イ:協和 ウ:不協和な関係にあります。これらを(16. ア:掛留 イ:経過 ウ: 倚 エ:逸 オ:刺繍 カ:先取 キ:保続 )音と呼び、通常(17.  )度上または下の音に解決する旋律線を描きます。この(16. )音は(f. 深くしっかりとした音 )のように演奏するとよいです。28小節目では主調で全終止します。(6. )進行を経るも主調に留まり、16分音符音型の反行によって全曲を閉じます。

(A)  (配点:6、14番は各2点、その他は各1点)

空欄 1~18 について適切な語を書き入れなさい。選択肢が提示されているものは記号で答えなさい。
正答率 1:93%、2:93%、3:51%、4:84%、5:84%、6:94%、7:70%、8:91%、9:69%、10:57%、11:90%、12:65%、13:78%、14:53%、15:87%、16:39%、17:75%
(B) (配点:各2点)

a~e について、適切な表現を簡潔に答えなさい。
平均点 a:1.58点 b:1.58点 c:1.90点 d:1.69点 e:1.56点 f:1.32点
(C) (配点:4点)

転調は、音楽の場面転換手法の代表的なものですが、このシンフォニアでは(6.  )進行が多用される、嬉遊部とよばれる部分で調が変わっていくことがほとんどです。またここでは(9.  )対位法も用いられ、声部同士の関係も毎回違います。これらをふまえ、この作品における嬉遊部の演奏方法を、主題の呈示部と対比しながら述べなさい。その際、次の3つ の用語をすべて使うこと。
転調 / (6.  )進行 /  (9.  )対位法
平均点 2.0点  ※解答例は受検者のみに公開
【3】<課題曲問題2> (配点35点)

下記の問題に答えなさい。
※C級クラシック デュセック◎ソナチネ Op.20-6 第1楽章

この曲は、(1. 変ホ長 調)を主調とするソナタ形式の曲です。全体は 1 小節目から 36 小節目までの(2. 提示 部)と 37 小節から 53 小節目までの(3. 展開 部)、そして 54 小節目から 80小節目までの(4. 再現 部)の大きく 3 部分からなっています。

第 1 主題は、(1. 調)ではじまります。のリズムを 4 回繰り返す最初の 4 小 節、上声と下声が呼応する小節と音階主体の小節が交互に繰り返す、続く 4 小節、そして上声と下声がユニゾンの小節、フレーズを閉じる小節からなっています。最初の 4 小節では( ア.上声に多いメロディーを主体にバスは和声を支えるように イ.上声と下声の呼応が分かるように ウ.内声にも目立つメロディーラインを大事に )、続く 5~8 小節では ( ア.上声に多いメロディーを主体にバスは和声を支えるように イ.上声と下声の呼応が分かるように ウ.内声にも目立つメロデ ィーラインを大事に )弾くとよいでしょう。11 小節目から13 小節の 2 拍目までは冒頭の主題が確保されますが、途中の 13 小節 3 拍目から(5. ト短 調)に、14 小節 3 拍目から(6. 変ロ長 調) に転調して推移します。続く 15 小節目から 18 小節目までは、5 小節目の音型が連用され、ちょっとしたクライマックスが出来ています。18 小節目の後半にあるフェルマータで一旦ブレスした後、19 小節目から(7. 変ロ長 調)の第 2 主題が始まります。

第 2 主題は第 1 主題より全体に音域が高く、下声部の動きが少し緩やかになり、その反面上声の動きが少し細かくなります。このような音型の違いを利用して、第 1 主題は a. 深く、おおらかに、堂々と など のように第 2 主題はb. メロディーを軽やかに、明快に、明るく など のように弾いて両主題を対照的に表現するとよいで しょう。23 小節目で下声の動きは同音連打に、上声の動きは 3 度の和音連続が上下に動く音型に 変わり、さらに 25 小節目で和音の動きが 1 拍単位で変わるように縮節され、同時にバスの進行が 1 拍単位で半音階進行になっています。27 小節目後半は 26 小節目の和音の動きが半拍単位で変わるように縮節されたもので、28 小節目は休符をはさんだ 1 拍単位の動きに戻されたもので、同時に軽くフレーズを閉じています。29 小節目からは、第 1 主題 5 小節目の音型を利用して展開した 動きが 4 小節続いています。その際、30 小節上声では 6 小節目の音型を転回して用いられている 点に注目できます。32 小節から 33 小節 1 拍目にかけて全終止してフレーズを閉じ、33 小節から 4 小節間は、第 2 主題 19 小節からの下声部の音型上に展開されるコデッタを形作っています。

37 小節からは、第 1 主題 1、2 小節目の形が(8. ト長  調)で始まりますが、(2.  部) の第 1 主題の 3、4 小節目にあたる部分が抜き取られ、39 小節目で、第 1 主題の 5 小節につながれているため、結果的に縮節されています。また 40 小節では、9 小節目の形を展開したような音型が用いられています。43 小節目からは新しい動きが見られます。43 小節目の上声は第 2 主題 23小節目のリズムをレガートな動きに変えたものともいえます。また 47、48 小節目の上声のリズムは、第 2 主題 19 小節からの下声のリズム上に、第 1 主題 9 小節の上声のリズムが組み合わされ、2 つの主題が同時に用いられた形で展開されています。50 小節目から 53 小節目にかけては、第 1 主題、第 2 主題両方に入っている 5 小節目と 29 小節目のリズムではじまり、縮節してクライマックスを築いています。その間の調性は、39 小節から 41 小節目の 1 拍目までが(9. ハ短 調)、41 小節目から 43 小節目までが(10. ヘ短 調)、そして(1.  調)の同主調(11. 変ホ短 調)の II 度の七の和音を経て、44 小節目の後半から(12. 変ホ長 調)に戻り、50 小節目から 53 小節目は(13. 変ホ長 調)の V 度の和音が連続して展開部を終わります。 (4. 部)に戻る 54 小節からは、1 小節目から 4 小節と同じ形で再帰しますが、5 小節 目から 14 小節目までの部分が省略されるような形で、15 小節目からの動きを展開した動きが 58 小節で現れます。その後 61、62 小節では(2.  部)にはなかった新しい形が現れ小さなクラ イマックスを作っています。

63 小節からは第 2 主題が(13. 調)で再帰した部分ですが、(2. 部)とはかなり形を変えていて、同じ形では再帰せず30小節上声の音型を 19 小節のリズムに当てはめた形で始ま ります。また、64 小節は(3. 部)の 47、48 小節のリズムを取り入れたようなかたちにな っていて、(3. 部)のストーリーを活かした形になっています。67 小節から 71 小節目ま では、23 小節から 26 小節とほぼ同じ動きに落ち着き、一旦解決した感じを出しています。しかし 続く 72 小節目で前の 71 小節目の動きを 3 度下でなぞるような形で反復させられたり、さらに 73 小節目で第 2 主題上声の動きを鋭くした形で衝撃的に用いられて、一旦解決したと見せかけたあとにまた変化させられています。28 小節目の動きを利用した、74 小節から 75 小節 1 拍目にかけて フレーズが閉じられています。

75 小節目では再び、第 1 主題冒頭の 4 小節がそのまま表れ、コーダが始まります。しかし最後の2 節ではしっかり終結しています。

(A) (配点:各1点)

文中の 1~13 の空欄に適切な語を書きなさい。
正答率 1:83% 2:97% 3:96% 4:98% 5:83% 6:64% 7:78% 8:88% 9:81% 10:66% 11:79% 12:69% 13:69%
(B) (配点:各1点)

a と b に適切だと思う表現方法を書き入れなさい。
正答率 a:91% b:87%
(C) (配点:3点)

37 小節から 53 小節目までについて、問題文を参考に、どのように変化をつけて表現したいか、できるだけ具体的に、理由をつけて説明してください。
平均点 1.85点  ※解答例は受検者のみに公開
(D) (配点:2点)

第 2 主題は(2. 部)と(4. 部)では          のように異なっています。ソナタ形式であることをふまえ、(2. 部)と(4. 部)でどのように変化させて表現するとよいかを自由に述べてください。
平均点 1.06点  ※解答例は受検者のみに公開
【4】<課題曲問題3> (配点:20点)

下記の問題に答えなさい。
※課題曲:C級ロマン グリーグ◎民謡 Op.12 No.5

(A)次の文中( )の中から正しい語を選びなさい。 (配点:各1点)

グリーグは(1. ア:スウェーデン イ:デンマーク ウ:ノルウェー )出身の作曲家兼ピア ニストで学生時代に(2. ア:ウィーン イ:ライプチヒ ウ:ベルリン )に留学した。そこでは、当時活躍していた様々な音楽家の影響を受けているが、彼のピアノ協奏曲の冒頭を見ると(3. ア: ショパン イ:ブラームス ウ:シューマン )の影響をうかがわせるものがある。 一方、グリーグの作品にはこの時代の特色のひとつである(4. ア:新古典主義 イ:国民主義 ウ:印象主義)を思わせるものが多くある。この曲もそういった性格を帯びているものであるが、 同時代、他の国にもたとえば「スラヴ舞曲集」を作曲した(5. ア:スメタナ イ:ドヴォルザー ク ウ:ブラームス)がいる。

正答率 1:93% 2:39% 3:34% 4:75% 5:69%

(B)和声:次の問に答えなさい。 (配点:1-3:各1点、4:各2点)

     
  1. この曲の調性は( 嬰ヘ短 調)です。
  2. この調の同主調は( 嬰へ長 調)です。
  3. この調の平行調は( イ長 調)です。
  4. 次の楽譜は第5小節から第9小節を示したものです。□で囲んだAおよびBの部分の和音記号 を答えなさい。(例 または

正答率・平均点 1:93% 2:79% 3:93% 4-A:1.44点 4-B:1.05点
※解答例は受検者のみに公開

(C)第4小節~第8小節の下の〔 〕で示した中にふさわしいペダル記号と、  部分の指 番号をすべて記しなさい。(ペダル表記について:踏むところはP字使用、切は*、即時踏み変えはPのみで*は不要) (配点:指番号2点、ペダル1点)

平均点 0.38点 ※解答例は受検者のみに公開

(D)次の問いに答えなさい。 (配点:1.2:各1点、3:3点)

     
  1. Con moto と反対の意味をもつ語を次のア~ウから選びなさい。
      ア.calmato  イ.arioso  ウ.Con brio
      正答率 56%
  2.  
  3. morendo と反対の意味をもつ語を次のア~ウから選びなさい。
      ア.perdendosi  イ.calando  ウ.spiritoso allargando
     正答率 59%
  4.  
  5. この曲を演奏する際の表現上留意する点を述べなさい。
     平均点 2.43点  ※解答例は受検者のみに公開
【5】<課題曲問題4> (※配点15点)

下記の問題に答えなさい。
※課題曲:B級近現代 荒木千佳◎軽やかなスキップで

(A) (配点:各1点)

指定箇所 1~6(楽譜に指定箇所記載。公開なし)は何調か、それぞれ解答用紙に記入しなさい。
解答 1.ロ短調 2.ニ長調 3.ニ短調 4.ヘ短調 5.変イ長調 6.ハ短調
正答率 1:44% 2:86% 3:69% 4:54% 5:13% 6:67%
(B) (配点:各1点)

指定箇所 a、c、d(楽譜に指定箇所記載。公開なし)は非和声音のどれに当てはまるか、下記の選択肢より選びなさい。また d については非和声音であるために、どのような音色で演奏するとよいか、答えなさい。
(ア)倚音 (イ)逸音 (ウ)刺繍音 (エ)掛留音 (オ)先取音 (カ)経過音
解答 a:カ c:エ d:ア
正答率 a:89% c:63% d:44%
(C) (配点:2点)

この曲では付点のリズムが曲全体に出てきます。「軽やかなスキップで」というタイトルや、 Allegro の表示などから、付点のリズムはどのように演奏、指導するのが好ましいか。自らの 考えを述べよ。
平均点 1.77点  ※解答例は受検者のみに公開
(D) (配点:3点)

この曲は ABA'の三部形式で書かれています。 レッスンの際、B の中間部(9~17 小節)ではどのようなことに注意して指導するか。自らの 考えを述べよ。(前の A の部分や、後の A'部分の流れの中で答えても構いません)
平均点 2.35点  ※解答例は受検者のみに公開

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