全国一斉 課題曲筆記試験

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2012/03/06
img 全国一斉 課題曲筆記試験

ピティナ・ピアノ指導者検定の筆記試験がリニューアルいたします。
2012年5月15日(火)に筆記試験を全国6カ所で一斉開催!春はコンペ課題曲、秋はステップ課題曲を題材にした試験となっています。
ご自分でアナリーゼした結果を、筆記試験で試してみませんか?

※筆記試験について
指導者検定(リンク)の筆記試験課程としてのみ、実施されていましたが、継続して学び続けていただきたいという願いから、2012年度より指導者検定以外にもingプログラムの「Writing」としても実施することとなりました。試験内容は、指導者検定もingプログラムの同様ですが、ingプログラムには特に合否を設けておりません。そのため、どなたでも参加しやすくなっております。何度もご参加いただき、指導力の向上にお役立ていただければと願っております。

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試験内容 
◆基本問題
◎選択肢問題(音楽知識) 
中学校の音楽の教科書に載っている、基本的なレベルの基礎音楽知識を問います。
対策 基本的な音楽知識を今一度、復習してみてください。
楽譜に関すること・音程・音階と調・和音のことなど、すらすらと生徒さんに説明できますか?
生徒さんと一緒に、勉強会を開いてみても良いかもしれません。
サンプル問題で、問題の形式を確認いただき、今の実力の腕試しをしてみてください。
◎選択問題(音楽史)
特定の作曲家についての音楽史の問題です、曲目、その作曲家特有の技法などを問います。
対策 今回の問題はピティナ・ピアノ曲事典より問題文を出題します。試験までに、しっかりチェックしてきてください。

◆課題曲問題

2012年度ピティナ・ピアノコンペティション課題曲A1級~D級より四期の曲を抜粋。

曲の分析、楽語、和音分析、指導法などについて幅広く出題します。
対策 課題曲楽譜を自分でアナリーゼしてみましょう。
その際、この楽譜を生徒に指導するなら、どのように演奏するか考えながら分析することをお勧めします。このスラーの意味は?このアクセントをどう表現する?
転調することによって、曲にどのような効果を与えているか、など生徒に説明するつもりで考えてみてください。
問題の傾向はサンプル問題を、どのような「音楽知識」を求めているかはインタビューをご参照ください。
サンプル問題
| 基本問題 | 課題曲問題 |
◆基本問題
基本問題 サンプルを解いてみる   (解答はこちら


◆課題曲問題

解答は掲載しておりません。お問い合わせいただいてもお答えできませんので、ご了承ください。

サンプル問題
<出典>ショパン/ポロネーズ嬰ト短調(遺作) 
※2011年度ピティナ・ピアノコンペティション D級ロマン課題曲
問1

指定箇所は、どのようにペダルを用いるとよいと考えられますか。ペダルを踏むタイミングと離すタイミングが明確にわかるように、「ペダル記号」(例:P, ×)を、解答欄の譜面上に記入してください。
※楽譜上のペダル表記は、出題の関係から全て削除しております。

問2
(1)
Aの和音の種類を答えてください。 (例:長三和音)
(2)
「基本形・第一転回形・第二転回形・第三転回形」のいずれかであるかを答えてください。
(3)
「和音記号」(調+和音記号+転回形の種類)を答えてください。該当節の調名も答えてください。
【例】C:V2 ト長調
(4)
Aの「和音」は、どのように響き、曲全体にどのような効果を与えているかを、簡単に説明してください。
問3
(1)
B部分の和音進行を、和音記号で表記してください。
(2)
上記の和音進行によって、どのように色彩を変えたり、音響をコントロールして構成感を出したらよいかを自由に説明してください。
問4

C部分にアクセント記号がありますが、このアクセントはなぜ書かれてあるのか、考えられることを自由に述べてください。

問5

この曲の形式について、解答例[形式名 部分名称(小節の範囲 調性)]を参考に説明してください。
※この種の問題が出題される場合は、実際には曲全体の楽譜が掲載されることになっています。

【解答例】
ソナタ形式の曲。第一主題は▲小節からで○○調、第二主題は△小節からで●●調、▼小節から展開部、▽小節から再現部。

秋山徹也先生インタビュー
◆指導をする上で音楽知識とは何でしょうか?

「音楽知識」とは、「なぜそのように演奏するか」を根拠づけるものです。もちろん、感性は大事です。感性を無視して音楽を表現することなどありえません。しかし生徒に説明する時、「ここは盛り上がりますね」というだけでなく、「ここは『V度調に転調するから』盛り上がりますね」と説明できれば、感覚だけでとらえていたものに裏付けを与えることができます。

また、解釈の基本を理解することができます。たとえば、音楽の色彩感覚の基本は和音の種類によってある程度共通の感覚があるので、これを知っていることは重要です。例えば「情熱的な赤、クールな青」という表現は聞きますが、「クールな赤、情熱的な青」という表現は稀だと思います。和音の種類特有の色彩感覚も同様のことが言えるでしょう。

もちろん音楽の演奏解釈は多様にあるので、「クールな赤、情熱的な青」も可能でしょう。この場合、前後の流れからそれが当然であると思わせる必要があります。意図的に「常識をはずした」ように聞こえれば、「個性的な演奏」ですが、意図がわからないような「はずし方」だと「デタラメな演奏」になってしまいます。個性的で自由な演奏表現というものは、ある程度のルールとか常識的なことをふまえた上でできることなのです。

音楽の中の共通の認識を知っておくことは、根拠ある演奏にしたり、解釈の基本を学ぶために重要なことです。この共通の認識こそが「音楽知識」だと思っています。

◆どのような音楽知識が必要になるでしょうか?

「音楽知識」があれば、初めての曲であってもこの共通認識に基づいていろいろな解釈ができるのです。和声の勉強をするのもこのためです。なんとなく不思議な感じがする和音だから変えてみる、という感覚的な表現でもよいですが、どの調から借りてきた和音でありその借用和音特有の色彩感覚を理解できれば、相応の表現をできるわけです。和声だけでなく、形式・バランス... などなど、同様に基本となる表現方法を知ることが重要です。

音楽史についての知識もあるとよいですね。作曲された背景を生徒に教えてあげることで今弾いている曲に対する親しみが増すということもあると思います。それ以上にもっと重要なのが、いろいろな時代の「様式」ですね。どのような流れがあって、どのような作風・様式に変化していったのか、といった知識が大事だと思います。その「様式」がわかっていれば、どの時代の作品だからどのような特色があり、相応の表現はどのようなものか、ということわかるでしょう。

◆どのように指導にいかしたらよいでしょうか?

「音楽知識」はあくまでも表現の手助けに用いるものであって、ふりかざすものではありません。

例えば、提示部の演奏が単調なソナタ形式の楽曲の演奏に出会ったとします。そのときに、ソナタ形式は、提示部・展開部・再現部があって、さらに提示部には第1主題と第2主題があって・・・のように形式について一通りの説明も大事でしょう。ただ、提示部の部分が単調ということなら、「ソナタ形式では第1主題と第2主題があって、ふつうは対照的に表現するものだから、2つの主題はもう少し対照的に表現してみようか」、とその部分に特化してレッスンする方が生徒さんにとってはわかりやすいのではないかと思います。

生徒の演奏の問題点に対して「もう少し表現をこうして欲しい」、などと感じた時、相応の知識を用いて根拠づけて説明すると説得力が増すのだと思います。「音楽知識」は、指導の手助けになるものだと考えて下さい。ふだんは引きだしの中にしまっておいて、必要な時だけ取り出して効果的に利用する、というような使い方が良いと思います。

◆なぜアナリーゼが必要なのですか?

「アナリーゼ」といえば、「理屈っぽい」「なんだか難しそう」「表現が固くなりそう」などのイメージをもたれている方も多いと思います。「アナリーゼ」の代表格である、和声分析はもちろん重要です。色彩感覚の理解と、フレーズ設定の基になりますね。しかし、もっと簡単なことから「アナリーゼ」すればよいと思います。例えば、フォルテの記号が記されているが、よく楽譜を見ると、一番高い音についているのだなあ、と気づくだけでも「アナリーゼ」です。

曲をどう表現すればいいかを考える時に、様々な記号が目に留まると思います。同じ音型なども目に留まるでしょう。これらに気がつくことがまずアナリーゼの第一歩です。そして、「なぜそのような記号がついているのか」とか「なぜ同じ音型なのか」を考えることが「アナリーゼ」であり、さらにそれを演奏に活かすことが「アナリーゼ」の役割です。

「アナリーゼ」を自分で行って、解釈の基本も同時に学んでゆけば、いろいろな曲にも応用したり、表現を多彩にすることができるわけです。先生に言われた通りに弾くだけではなく、自分でその曲をどう演奏しようか、と考えて弾くことが可能になります。また「アナリーゼ」によって、良くない表現の原因がわかるかもしれません。「アナリーゼ」して、良くない理由がわかれば、演奏も改善できると思います。解釈の幅を広げるために「アナリーゼ」するとよいのだと思います。

◆指導者がアナリーゼするためには、具体的にどのような勉強をしたらよいでしょうか。

絵画を勉強している人が、色彩感覚を養いたい、と思えば、絵の具の混ぜ方などの勉強をするでしょう。同じように、音楽で色彩感覚を養いたければ、和音の種類特有の色彩表現を勉強することになります。生徒さんの演奏に、色彩感覚が不足しているな、と思ったら、その時点で、学習している曲の個々の和音の種類について学び、特有の色彩を学べばよいと思います。この知識を活かして教えてあげると成果が上がると思います。

同様に、様式感が足りない演奏だなあ、と思えば、関連する音楽史を学べばよいし、構成感がないと思えば、形式の勉強をすればよいのだと思います。

このように、知識全部を一気に学ぶというより、生徒さんが抱えている課題をクリアするために、その都度ひとつずつ勉強していくのがよいと思います。

「アナリーゼ」だけでピアノ指導ができるわけではもちろんありません。
指が転んでしまう、テンポやリズムが悪い、という状況では、その時点で生徒に音楽史や形式を教えてもあまり効果が上がらないかもしれません。

アナリーゼを始めよう!と構えてアナリーゼを行うのではなく、生徒にレッスンをしていて、不思議な和音があれば、なぜ不思議に思うのだろうかと和音の種類を調べて、それをレッスンに活かすことが大事なのです。それをきっかけにして、他の曲にも広げていくようにすれば、幅広い音楽知識が身に付き、楽譜から多くのことがわかり、いろいろな解釈に結びつけることができます。同時に、生徒も自分で表現を考えることができるようになるでしょう。

基本を知ることで「くずし方」もわかってきます。アナリーゼは、「杓子定規通りの演奏をするため」のものではなく、自由で個性的な表現を可能にするための「手段」ともなるのです。生徒さんと一緒に楽譜を見て、かっこいいフレーズや不思議な感じのする和音、同じ音型、最高音・最低音などを探してみてください。そして、どのように表現するかを考えてください。それがアナリーゼの第一歩です。

◆筆記試験を受験するにあたっての対策は?

理論の知識というと、レッスンに際してはやや表面的なものと考えられることもあるかもしれません。しかし、もちろんそうではありません。例えば生徒に、「フォルテ」についてたずねられたとします。「フォルテ」は「強く」という意味だ、ということがわかって説明したとしても、「フォルテだから強く弾きなさい」では不十分だと思います。「なぜフォルテと書いてあるのか」が分かって、その本質を理解してから指導しなくてはならないと考えます。

「○○の音型があるから、○○のアーティキュレーションになる」とか、「○○形式だから、○○の表現になる」のが普通とか、「○○の和音進行をしているから、○○のフレーズになる」とか、解釈する上で基本的なことを、本質的に知っておくことが生徒のレッスンにおいて重要だと考えています。

これらの基本的なことをもとに、実際の楽譜を眺め、自分だったらどのように演奏・表現し、さらに生徒にはどのように指導するか、その根拠はなぜか、ということをじっくり考えてみてください。筆記試験では、知識そのものだけでなく、実際の演奏に結びつけるための、このような具体的方法も問いかけられば、と思っています。

プロフィール◎東京藝術大学、同大学院修了。大学・高校・各種音楽教室・主宰する秋山徹也音楽研究所などで、多様な生徒を対象にソルフェ?ジュ・ピアノ・音楽史・音楽理論など音楽全般の指導に携わる。論文・著作・翻訳に「総合的な音楽基礎指導」「聴く音楽史」「オ?ケストラのかたち」「ソルフェージュ205」「音楽大学・高校入試問題集」「新イタリア歌曲集」「音楽教育学大綱」他。PTNAでは、モデル教室講師(1988年~2000年)、「音楽性を育てるピアノ指導者のための音楽通論研究」他を会報「Our Music」に通算43回連載(1987年~1998年)。「ミュッセ」では、「ピティナ・コンペティション課題曲 アナリーゼ楽譜」のアナリーゼ(2007年~)、バスティンシリーズ「手をたたきましょう」「ロックグループ」の連弾用編曲(2008年~)。PTNA文京アナリーゼステーションでは、]曲の分析が演奏に反映させられたかどうかを体験・確認できる「アナリーゼ・ステップ」](2007年~)と、小規模管弦楽オーケストラとの共演による「コンチェルト・ステップ」(2008年~)を開催。当協会評議員、指導法研究委員、PTNA文京アナリーゼステーション代表。
指導者検定としての改訂点
◆春(コンペ課題曲)、秋(ステップ課題曲)の2回の開催となりました

他の指導者検定の地区と併せての開催はございません。

今春開催の地区はこちら


◆筆記試験のみ、初級・中級・上級の区分が撤廃となります
筆記試験

  初級者 中級者 上級者
指導実技      
演奏実技      
筆記
レポート      
◆指導者検定全級合格には、
  筆記試験計3回の合格が必要です

★は合格を示します。


◆受検例
  初級者 中級者 上級者
指導実技 合格    
演奏実技 合格    
筆記    
レポート 合格    
初級指導実技、演奏実技、レポート審査ですでに合格されている場合。
筆記試験1回の合格で、指導者検定初級者指導課程合格と同様の扱いとなります。
  初級者 中級者 上級者
指導実技 合格    
演奏実技 合格    
筆記 合格  
レポート 合格    
初級筆記試験にすでに合格されている場合。
筆記試験1回の合格で、中級筆記試験合格とさせていただきます。
  初級者 中級者 上級者
指導実技     合格
演奏実技     合格
筆記    
レポート     合格
筆記試験をいままで一度も受けたことがないが、上級指導実技、演奏実技、レポート審査のみ合格されている場合。
筆記試験1回の合格で、上導者検定初級者指導課程合格とさせていただきます
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