指導セミナーvol.38大野先生インタビュー記事

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2009/04/17
指導セミナーVol.38

第3講座 心がホッとする処方箋 
大野裕先生「耳を傾けることで、ピアノの上達と心の発達へ」
精神科医として多くの患者さんと対話する大野先生。相手に心を開いて話してもらうには「ゆっくりと耳を傾けることが大事」と穏やかに語る。実は先生ご自身も米国留学時に多くのストレスを抱えたそうだが、それは適度な集中力をもたらしたほか、対話を通して人の優しさを知り、成長のきっかけになったと言う。今回は、ピアノ指導者がどのような姿勢で生徒や保護者に接したらよいか、また自身が抱えるストレスにどう向き合うか、についてお伺いした。

―現代の子供たちはどのようなストレスを抱え、ピアノ指導者はそれをどう受けとめればよいでしょうか。

特に小学校から中学校にかけては、大人や社会の価値観に自分を合わせていく必要が出ていきます。そこに大人になっていく戸惑いがあるのでしょう。そんな時に親子や友人との関係も大事ですが、またちょっと離れて、音楽の先生との関係に意味があると思います。
一つには、親とは違う大人、成熟した大人と接すること。もう一つは音楽に触れて心を豊かにしていくこと。さらに音楽を介して大人と接することで、感性が豊かになっていくことですね。

―ピアノの先生方も「一人一人に合った指導を」「保護者の期待に応えなければ」といったプレッシャーを抱えてしまいがちです。

成長、変化していく子供さんや、保護者の方々に接するピアノの先生方も、またストレスを抱えていらっしゃると思います。そのような状況になると、自分の世界の中で考えてしまい、身動きが取れなくなりがちです。そんな時、「一体自分はどのような考えにとらわれているのだろうか」を考えてみる。そして友人や家族、先輩などに相談することで心が開放されていきます。開放された気持ちで子供と接すると、子供さんの力が引き出されていくのではないでしょうか。

―患者さんと対話する時、どのような点に気をつけていらっしゃいますか?またピアノ指導者が生徒や保護者と接する時、どのような姿勢が望ましいでしょうか。 患者さんの中には、スムーズに話して下さる方もいれば、なかなか話せない方もいらっしゃいます。そんな時一番大事なのは、ゆっくり耳を傾けることだと思うんですね。 ピアノのレッスンでも、子供さんのペースを大事にしながら、心に耳を傾け、音楽に耳を傾ける。そうする中で先生と生徒の関係がしっかりし、心の発達やピアノの上達に繋がってくるだろうと思います。(2009年2月27日 東京)


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