演奏実技は、ピアノ指導者に求められる演奏力を主眼に置いた審査です。各課程に適した難易度の範囲で、バロック・古典・ロマン・近現代の各スタイルから満遍なく選曲していただきます。日頃の演奏力の維持・向上にむけた自己研鑽に、演奏実技の検定試験を有効活用していただくことを期待しています。
<審査の観点>
演奏実技の審査基準は、プロの演奏者やプロの演奏者を目指す学生の場合と、同一ではございません。演奏実技の対策としては、下記の観点を参考にされるのも一つの方法となるでしょう。
| (1)選曲・自己管理に関する観点 | 各課程の課題曲として相応しい曲が、曲目の傾向に偏りなく、自身の得手不得手を考慮して選曲されているか。検定試験当日に向けて、一定レベルの完成度まで仕上げるだけの自己管理ができているか。 |
| (2)音楽性に関する観点 | 拍感・拍子感・和声感・リズム感・アーティキュレーションなど、演奏の基礎力に問題がないか。音色に対する適切なイメージをもっているか。 |
| (3)楽曲解釈に関する観点 | 時代様式・楽曲様式・曲の構成・曲想・作曲家の作風など、曲の解釈力に問題がないか。 |
| (4)演奏技術に関する観点 | 姿勢・運指・タッチ・呼吸・ペダルなどの身体の使い方や演奏テクニックに、問題がないか。ステージでの集中力・耳の働きに、問題がないか。 |
| (5)効果に関する観点 | 総合的な視点において、魅力的な表現になっているか。ピアノ指導者が行う見本演奏として、適切な演奏になっているか。 |
<参加の留意点>
演奏実技は、審査員や他の受験者の前での公開の審査になります。公開のステージで演奏す
る機会が一定期間なかった場合など、実力が十分に発揮できない場合もあるかもしれません。公開のステージにむけて生徒を指導する際の指導の参考にもありますので、参加をしながら本番力を取り戻していく気持ちで臨んでください。
各課程ごとに、演奏曲目のレベルの目安をしております。各課程に求められる演奏力の基本
事項が、きちんと演奏に表現されるよう、無理のない選曲と十分な準備で本番に臨んでくださ
い。

- 審査では、暗譜は要求されていませんが、暗譜をした上で、楽譜を置いているくら いのゆとりが望まれます。暗譜で演奏した場合は、加点対象になります。

- 目安より難易度の高い曲の選曲をしていただくのは可能ですが、難曲に挑戦してい ること自体に加点されることはございません。
<採点票の活用>
採点票には、3名の審査員1人1人より、総合評価による採点のほか、演奏曲目ごとに、直筆の講評をいただきます。演奏実技の審査の観点をベースに、「優れているポイント」および「改善が望まれるポイント」が、各審査員の視点で具体的に挙げられています。今後の演奏力の維持・研鑽に役立つ内容ですので、十分にご活用ください。
<講評の活用>
演奏実技の審査の終了後は、原則として、「講評」の時間が設けられております。当日の審査員から、演奏実技に関する口頭での講評・アドバイスをいただきます。質疑応答も可能ですので、学習上の疑問点などがありましたら、積極的にこの機会をご活用ください。
<継続的な本番の活用>
ピティナ・ピアノ指導者検定は、指導力の研鑽を最大の目的として実施しています。指導者検定の合格取得に向けた日頃の研鑽、本番での経験によって得られる効果は、生徒たちのコンクールやステップの本番の機会によって得られる効果と、まさに共通しています。指導力の継続的な研鑽の機会を提供するために、すでに合格取得されている方の継続参加も奨励しています。また、さらに高い目標をもって研鑽を積まれる方のために、また、さらに高い指導力の証として、各試験の成績優秀者には、「優秀賞」の授与もございますので、目標の1つとしてご活用ください。



